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降る雪は…… Part.2 ページ11

私は突然のことに頭が真っ白になった。
(………!!)
思わず目を瞑ってしまい、それは一瞬のことだった。すっと引き寄せられた身体が離れる。
「あの……っ!」
すっと手が伸び、私はハッとした。その手は髪についた雪だった。
「てめぇ、さっきから顔赤いぞ。熱でもあるんじゃねぇのか?」
(………!!)
私は慌てて距離を取った。何かされるかと思ったのだ。
「…おい」
(ひぇええっ!!)
私は心の中で叫んだ。思わず顔に出そうになったが、一歩前のところで止めた。
「…戻るぞ。ボケッとすんじゃねぇよ」
「……はい!」
その言葉を聞いたジンは怪しげな笑みを浮かべた。

数日後。
私は何も任務はなく、ゆっくりしていた。
「A、何かあった?」
ベルモットは察していたようで、私に聞いてきた。ジンからは聞いてないようだ。
「いえ…っ!何でもないです!」
(ふぅん……)
ベルモットは不敵な笑みを浮かべた。察しているようだ。
(あの時……)

「このことは誰にも言うんじゃねぇよ。いいな?」
私にとって突然のことの後だった。そう言われてしまい、私は肯定するしかない。
「はい…!」

(はぁ……)
思わず私はため息をついてしまった。それを見ていたベルモット。
(何かありそうね…何をしたのかしら?)
すると、そこへバーボンがやって来た。私の髪型に気付く。
「おや、また髪型が変わってますね」
「いつ飽きてくれますかね…ちょっと……」
私は引き気味のような顔で呟いた。ここのところ、髪がジンにいじられるのだ。
「分かりませんね…何を思っているかも知りませんし」
バーボンは苦笑した。確かに何を思っているかも分からない。
(………!!)
今日の髪型は団子。可愛らしく、おしゃれに出来ている。
「器用なんですね…あの人は」
髪に手を伸ばし、バーボンが髪をほどく。
(ちょっ……!!)
「そんな顔をしないでくださいよ、僕だってこれくらいは出来ますよ?」
バーボンが髪を束ね直す。

30分後…

任務が終わったのかジンが戻ってきた。既にバーボンの姿がなかった。
「髪…ほどけたのか?」
「あっ…はい。ぶつかって髪が…」
言おうとした時に、ジンはもう髪に手をつけていた。
(………!!)

その後、バーボがやって来た。
「少しはイチャつけました?」
壁に寄っ掛かって声を掛けた途端、ジンの機嫌を悪くしてしまった。
「バーボン、余計なことをするんじゃねぇよ。俺のもんに手を出すな」
「あの…どうかしました?」
私は気になって会話に入る。
「気にすんな、てめぇは戻れ」
背中を押されてしまい、私はあまりその会話に気にしなかった。

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作者名:零月 | 作成日時:2016年6月4日 19時

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