*☆＊黒の組織＊☆*黒と白のライフ。 (ページ2)

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常連のカフェ Part.1 ページ2

私は週に1回や2回の休暇を貰えるのだが、いつも行くのはカフェ。毛利探偵事務職の下にあるポアロに行くのが私の雄一楽しみにしていることなのだ。
「安室さん、今日も来ましたよ！」
勢いよく中に入ると、安室透が迎えに来た。「いらっしゃい。さ、中に入って」
安室透に案内されて、端の席へ座った。「何をご注文で？」と微笑んで聞いてきた。
「いつものサンドイッチをお願いします！」
安室透が作るサンドイッチが美味しく、つい頼んでしまう。
「はい、喜んで♪」
嬉しそうに微笑んで厨房へ行ってしまった。作っている最中にも関わらず、組織のことで聞いてきた。
「言わなくていいのかい？」
きっとジンのことだろう。私は「別に言わなくても平気じゃない？」と答える。
「だと、いいんだけど…たまに来るんだ電話がね……」
「電話…ですか？」
私は動揺してしまった。思わず声が震えてしまっている。
「Aが来ていないか…って来るんだよね。全く…どれだけ気に入っているのやら」
はぁとため息を付きながらサンドイッチを完成させた。
「はい、どうぞ」
「ありがとうございます…」
私は受け取ってサンドイッチを食べる。やっぱりこの味だ。
「美味しい！安室さんが作るサンドイッチは美味しいな…」
そう言うと安室透は照れ笑いをした。恥ずかしいようだ。

(……！！)

安室透は冷や汗をかいた。電話が来たからだ。
「…どうしました？まさか……」
私は驚いて辺りを見渡した。来ていないと分かるとほっとした。
「そのまさかだよ…全く…」
深いため息をついて、電話に出る。

「はい、僕ですが…何か？」
『そちらにAは来てねぇか？』
「いや…来てませんですけど…って何回言えば良いんですか？！」
そこで通話が途切れられた。安室透ははぁとため息をつく。
「あの…すみません。迷惑を掛けて…」
私はもう出ようかと考えた。すると、安室透が駆け付けて会計をする。
「何か…ごめんね」
「いえ、また来て下さいね。いつものサンドイッチを用意して待ってますから…」
苦笑しながら、会計を済ませた。
「あ……」
出ようとした時、外は雨が降っていた。朝方から昼間にかけて晴れだったのだが…雨が降っていたのだ。
「持ってくるの…忘れてきちゃったな」
ポツリと呟くと、安室透が傘を持ってきた。
「送りましょうか…？」
「いえ…！気持ちだけで…それより傘をお借りしてもらってありがとうございます！」
私は傘を受け取って、店から出ようとした。
「ここのところ…近辺で痴漢が多いですから…僕も行きますよ」
一人で平気なのだが安室透は心配だという。