漆黒の境界線act.Ⅲ (ページ7)

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Episode14-2 ページ7

「問題ねェよ」
ベルモットは買ってきたものが気になっているのか、店の袋を手当たり次第探っている。

「兄貴、西館の広場で見つけやした！追跡していると、西館の広場に4人の姿があった。車に乗り込んで、パソコンを見る。
「ガキ2人、大人2人いますぜ！」
ズームアップして見せる。
(赤井…秀一……！)
車から出て、キャンティとコルンに連絡を入れる。

『水族園西館へ向かえ、例のアレを使ってもいい』
「やっと見つけたのね！ゾクゾクしちゃうじゃない！」
『但し、赤井秀一には気を付けろ。何かしてくるかもしれん』
「了解！」

そこで通話は途切れた。
黒いヘリコプターは水族園西館へと移動する。キャンティとコルンはすぐさま準備に入った。
「例のアレ…最後に…使う？」
「もちろんさ！さぁ、おっ始めるぜ！」

ヘリコプターが水族園の西館に向かっている中、駐車場には3人が待機していた。
「行くぞ、ムーンライト」
急に言われて私は驚いた。何処に行くのか分からなかったが、指示に従うことにした。
「…はい！」
「兄貴、何処へ……？」
何処に行くのか聞きたいと思っていた。
「出て来た所を迎い撃つ…それだけだ」
そう言って駐車場から離れ、ポイントの場所へと向かう。そこは西館の唯一である出口の先にあるホテル。他にも出口があるのだが、それは近くに爆弾が仕掛けられてあるからだ。
(ここで出るのを待つのね……しかも、私たちだけだし)
何とも言えない空気感があり、私は何を話せばいいのか迷ってしまった。逆に変な緊張をしてしまう。
「あのー…」
黙っていても苦しいので何か話題を作ろうと必死だった。冷たい声で言われ、私はとっさに「た、食べます…か？」と言った。買ってきた“抹茶クッキー”を出す。
「あぁ、食べる…」
(どうしよう…次の話題っ…)
わたわたしていると何か察したのか、こちらを見てきた。冷たい視線が当てられ、私は冷や汗をかいた。
「な、何ですか…？」
聞いてみると何も返事がなく、目を反らした。何かしたのかなと自分を疑ってしまう。
(えっと…どうすれば……！)
ぱっと次の話題が浮かばず、混乱してきた。頭がパニックになってしまい、どうすればいいのかと考える。
「さっきから何をしている？」
(ひぇえぇっ！！)
思わず声を上げそうになったが、心の中で声を上げることにした。変に思われてしまっているようだ。
「ちょっと…外の空気を吸って来ますねっ！」
ドアに手を掛けようとした時だった。

「…待て」