漆黒の境界線act.Ⅲ (ページ6)

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Episode14-1 ページ6

「藤宮の奴…何処にいるんだ……」
日番谷冬獅師は遊園地の広場にいた。近くには松本乱菊がいて、店を見ていた。
(これもいいけど…こっちもいいよねぇ♪)
クレープ屋の前に立ち止まっており、チョコバナナクレープとミックスベリークレープと迷っていた。
「藤宮を探すんだぞ、食べている暇はない」
日番谷冬獅師と松本乱菊がいる遊園地の売店は電気が通っていたのだ。電気が通らないのは水族園のみ。
すると、小さな子供たちがやって来た。歩美、光彦、元太だ。死神が見えているのかと思ったが、見えていないのか他の所に視線を移していた。
「観覧車に乗ろうよ、博士！」
阿笠博士に頼んでみる。時間が気になってたまに時計を見ている阿笠博士に不審を抱いていた。
「そういえば…コナン君はどこに行ったか分かりませんか？」
そこへ毛利蘭がやって来て、真っ先に江戸川コナンがいる所を聞いた。心配で仕方ないらしい。
「それはな………」

その頃の江戸川コナンと灰原哀は水族園の西館にいた。ウォーターロードを通って広場に出る。
「ここにも爆弾があるのか…どんだけあんだよ。解除したいが、時間が掛かるな」
追跡眼鏡を使って爆弾の位置を確認していた。ここにも無数の爆弾が設置してられてあった。
(くそっ……！これじゃ水族園がまた爆破するんじゃねぇか！)
悪態をついていると、赤井秀一と安室透が来た。どうやら安室透は無事らしい。

「……！！」

灰原哀は二人を見て驚いた。赤井秀一までいるとは思わなかったのだろうか。
「ねぇ、二人で何話してたの？」
江戸川コナンは赤井秀一に聞いてみる。藤宮琉奈の両親について話していたことを打ち明けた。
「藤宮琉奈の両親って組織のNo.1という噂を耳にしたことがあるわ」
灰原哀が言うと、江戸川コナンは驚いた。赤井秀一と安室透はそれを知っていた上、さらにそれが本当かどうか調べているとのこと。
「もしかしたら…藤宮琉奈を組織から奪えることが出来るとすると組織を潰す鍵が見つかるかもしれん」
ぽつりと呟いた赤井秀一に江戸川コナンはハッとした。同じ事を思っているのだろうか。

同時刻。
「何か買ったのかしら？」
店の袋を持っていることからベルモットは察していた。袋の中身は“パウンドケーキ”と“抹茶クッキー”。奪還されるまでの間に買っていた物とのこと。
「下手すりゃバレる可能性があるのに…大丈夫だったんですか？」
パソコンと向かい合って追跡しつつ話にウォッカが入ってきた。