漆黒の境界線act.Ⅲ (ページ24)

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Episode18-3 ページ24

5分ギリギリのところで爆弾は止まっていた。他の爆弾は爆発していたが、歩美たちには被害はなかった。

『後は俺たちに任せとけって！』

そこで通話は途切れた。
(コナン君……)
歩美は心配そうに水族園の方を見ていた。その先には一つのヘリコプターが飛行していた。
「くそっ…どうすればいいんだ！」
暗闇の中で攻撃を仕掛けるのは難しい。明かりが欲しかったのだが明かりを灯すものは持っていなかった。
「工藤君…！」
灰原哀の声が聞こえ、江戸川コナンは振り返った。一瞬、吹きそうになったが止めようとしたが止めきれなかった。

(……！！)

「ちょっと何よ、仕方ないんだから！」
恥ずかしそうにため息をついた。この光景を見られてしまったからだ。
「それより、どうするのよ？！」

「「……！！」」

眩しい光に目が眩んだ安室透と赤井秀一はハッとした。近くまで来ている。
(やべぇじゃねぇか！)
江戸川コナンは慌てて影に身を潜めた。銃弾が次々と放たれ、立ち向かうにも無理があった。
「どうやって反撃するのよ！」
灰原哀は音にも負けないくらい叫んだ。反撃する方法を考えるが、明かりがないといけない。

「キャンティ、アレを使え！」
手配済みの銃弾を使用するようにジンが指示する。キャンティは承諾し、アレを出した。
「おっ始めるよ、コルン！」
「…了解した」
止められていた銃口から銃弾を放つ！

(……！)

江戸川コナンたちはとっさにまた影に身を潜めた。反撃する方法を考えながら隠れているが、明かりがないといけない。
(そうだ…その手があった！)

江戸川コナンはあることに思い付いた。東都臨海水族園のイルカショーに使うボールが近くに流されてあったのだ。
「何か策があるのか…ボウヤ」
赤井秀一に言われ、江戸川コナンは頷いた。成功するかも分からないけどやらないで損したくない。
伸縮サスペンダーを使って降下する！

(ここまで来れば……！)

小さいボールは花火。事前にキック力増強シューズで強めてあり、蹴ると勢い良くボールが高く上がり花火が出る。

ダンッ！

赤井秀一はヘリコプターの位置を特定し、銃弾を放った。
その銃弾は窓ガラスにひびを作らせ、内部に突入。そして、その銃弾はジンの左頬にかすった。
「……！」
赤井秀一は不適な笑みを浮かべていた。もう1発放とうと試みていたのだった。
「…コルン、替われ」
その声は殺気に満ちていた。狙いを定めて、銃弾を放つ。