漆黒の境界線act.Ⅲ (ページ23)

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Episode18-2 ページ23

「なかなかやるじゃない、久しぶりなのにだてに鈍ってないのね。何故かは分からないけど」

(私は…！ここで負けるわけにはいかない、望み通りに生きるのはたった一つ…危険だと分かっていても…！)

さらに藤宮琉奈の霊圧が上がる。その上昇に白蘭は驚かせた。その霊圧は白蘭を越えているからだ。
「そう……貴方って人は……」
白蘭は苦笑するしかなかった。霊圧から感じられた想いの強さ、そして気持ちの変化。
(それでも私は……この気持ちを無駄にしたくない！思うがままに生きるんだ！)
さらに霊圧は上昇していく。思いが強くなる度に霊圧が上がっていった。

(……！)

藤宮琉奈の斬魄刀が白蘭を貫いたのだ。
「もう一度言っておこうかな…貴方の望み通りに生きる事…間違っていても後悔だけはしないで」
夜空に輝く三日月は黒に染まっていく。白蘭を倒すことはこの世界を崩れるということ。
白蘭の世界は崩壊し始め、藤宮琉奈にこう言い残した。

『これだけは知っておきなさい、私は貴方の味方よ。貴方の気持ちが揺らげば、ここの世界に影響を与えるの。決まったなら、私は指示に従うしかないから…』

そして、白蘭の世界は闇に包まれる。藤宮琉奈が手にした名もなき斬魄刀が消え、世界が消えた。

(……！！)

白蘭の世界から現実に引き戻された。気が付くと、ヘリコプターの中にいた。
その真下には死神たちが戦っていた。複数相手に成宮さくらが戦っていた。
「霜天に坐せ、氷輪丸！」
日番谷冬獅師の斬魄刀からの龍を出すが、阿散井恋次に止められてしまう。
(……！？)
そのことに日番谷冬獅師は驚いた。それだけではなく、他の死神たちも驚いていた。
「成宮の言う通りだ、藤宮の為にした事だとは思わねぇ」
阿散井恋次が言うと、成宮さくらは嬉しそうにした。
「恋次、分かってくれたんだね！一護の時のように！」
「呼び捨てにすんじゃねぇ！」
成宮さくらと阿散井恋次が言い合っていた。呆れたように朽木ルキア、四楓院夜一は見ていた。
「確かに…成宮の言う通り、一理あるな」
腕を組んで朽木ルキアは言う。
「ルキア、分かってくれたんだな！」
朽木ルキアは呆れたようにため息をついた。やれやれと四楓院夜一が成宮さくらと阿散井恋次の間に入る。
「喧嘩はやめんのじゃ、二人共！」

(……！)

同時刻。
「コナン君、出来ました！」
光彦は電線を切り終わり、へこたれていた。歩美、元太も座って怖いものでも見たような顔をしていた。
『良くやったじゃねぇか』
歩美は江戸川コナンに誉められて照れていた。光彦、元太はお疲れのようだ。
「うん！」