漆黒の境界線 act.Ⅱ (ページ8)

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Episode8-4 ページ8

同時刻。
学校から帰った毛利蘭は名探偵事務所にいた。江戸川コナンの帰りが遅く、心配していた。
「ちょっと…見てくるから、待ってて」
毛利小五郎に言ってから、名探偵事務所を出ていった。江戸川コナンを探していると電話が来た。
「コナン君、何処に行ってたのよ。心配したんだから！」
『ごめんなさい、博士の所で遊んでて遅くなっちゃったんだ』
「これからは気を付けてね？」
『うん、蘭姉ちゃん』
そこで通話は途切れた。ホッと一息した毛利蘭は名探偵事務所に戻った。

「灰原の仮説が合ってたとしたら……奴らの思い通りじゃねぇか！」

同時刻。
「よく私がここにいると分かったね……」
明石薫は何者かの気配を感じて振り返った。その先にジンがいた。黒の組織に潜入している情報を受けてやって来たという。任務の一つで遂行しなくてはならない。
不敵な笑みを浮かべて、銃弾を放った。
「……！！」
明石薫は右手で打たれた所を抑えて、立ち上がる。
「公安とはバレていたとはね……」
耐えながらも明石薫は苦笑した。そして、視線を藤宮琉奈へと移す。
(連れさんがいるとはね……こういうのは珍しいんだが…気に入られているってことか)
明石薫はだんだん意識が遠くなっていった。
(後は頼むよ、そこの新人…さん)
その場で倒れて意識が途絶えた。直後、囲っていた鬼道が途切れる。すると、元の世界へ戻った。
「……行くぞ」
背を向けて先へ行ってしまった。見失わないように私は後を追い掛けた。