漆黒の境界線 act.Ⅱ (ページ12)

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Episode9-4 ページ12

藤宮琉奈がいなくなった現世ではというと…
「そういうことか…ベルモット」
盗聴機を通じて聞いた後、少し様子が変化したようにベルモットは見えていた。
(素直じゃないわね……)

それから数日が経った。名探偵事務所には他の殺害事件が届いた。
「わりぃな、見せてもらうぜ」
毛利蘭は鈴木園子とお出かけ、毛利小五郎は寝ている。
事件の資料を読んでいると何かが引っ掛かった。一件目だけ遺体が数日後発見されたこと、そして事件が起きた近くで発砲された音がなかったことだった。
「何故だ……？」
3つの写真を見て呟いた。引っ掛かる何かが分からなく、頭が混乱しそうだ。
「そういえば……灰原が言ってたっけ。黒ずくめの仕業だってな……」
一人で考え込んでいると、毛利小五郎に注意されて名探偵事務所を後にした。
「あ、コナン君！」
そこへ歩美、光彦、元太がやって来た。これから遊びに行くと言う。
「…一緒にどうですか？」
光彦に誘われるも、江戸川コナンは断る。
「そっか…仕方ないですね。僕たちだけで、行きましょう」
江戸川コナンは別の方向へ行くと、ジョディとジェイムズといったFBIと会った。
「ちょうど良いときに来たわね、江戸川コナン君の考えも聞こうと思っていた所だったなのよ」
ジョディはそう言って、江戸川コナンを話に入れる。
「藤宮琉奈さんって人が持ってたメモリーカードを分析したんだけど……」
その分析内容をジョディとジェイムズにも教えた。そのメモリーカードは何を意味するのかも教える。
「そうなら、ヤバいわね。でも、藤宮琉奈が気付いてくれれば……」
ジョディが呟くと、ジェイムズも同じことを思っていたようで頷いた。
「立て続けに続いてる事件は、黒ずくめの仕業と断定しても良いんだよね？」
江戸川コナンは改めて聞いてみた。念のためでもある。
「そうよ、3人とも組織を裏切った…もしくは職種がバレたことで殺害されたからね」
ジョディは思っていたことを言った。安室透や水無玲奈が狙われる恐れも出ていることはそちらも分かっているようだった。
「僕はこれで…また何かあったら教えて！」
江戸川コナンはスケボーに乗って猛スピードで米花町を駆け巡った。

(3年前の事件について調べねぇとな…灰原に任せっきりだし…)

急いで阿笠邸へ江戸川コナンは向かっていたのだった。