漆黒の境界線 act.Ⅱ (ページ2)

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Episode7-2 ページ2

江戸川コナンの声でハッとした。前方から刀を振るっているのを見て交わす。
「ここからは通さん」
そこにいたのは日番谷冬獅師だった。行きたくても行けない為、食い縛った。

同時刻。
何とかして出たいが簡単にはいかなかった。私はこの状況から抜け出したかったが、どうすればいいのか。
「無駄だ、余計なことをするな」
(……！！)
抜け出したかった。ここから…
「無駄だと言っている…」
横目でチラリと藤宮琉奈を睨み付けたが、それは一瞬のことだった。それは霊圧を感じたからだ。
「まだ、やる気か……」
ため息をついて、藤宮琉奈に視線を移した。

バリィン！

渾身の霊圧で六枚の板を破り、藤宮琉奈は何とか自由を取り戻す。
「零番隊に戻すというのなら、死神を止める！」
死神を止めると言い出した途端、朽木白哉は驚く。それを盗聴機を通じて聞いていた。
「死神を止める…？！」
ベルモットも同じく驚いていた。死神の力を失うと、ただの人間となる。利用価値がなくなるとこちらもただでは済まない。
「利用価値がなくなるわ、どうするのよ？」
「…止めさせるまでだ」

その頃の藤宮琉奈はまだ戦っていた。
朽木白哉は始解し、桜の花びらが舞っている。触れないように戦っていたが、簡単にはいかなかった。

(……！！)

朽木白哉は桜の花びらを集めさせて、元の姿に戻した。
「死神を止める…？冗談はよせ」
刃を突きつけて、問いただした。
「冗談じゃなかったら…どうする？」
そう言うと朽木白哉はため息をついた。そして、死神を止めることに承諾する。
「そうか…ならば仕方ない」
藤宮琉奈はそれを承諾したことに驚いた。
(嘘…でしょ…？！)
斬魄刀が振り降ろされた…その時、燭台切光忠がそれを止めた。
「主、ここは僕に任せて！」
刀を抜いて立ち向かうが、力の差があり殺られてしまうだけだった。
「主……！」
燭台切光忠はまだ戦おうとしたが、朽木白哉に止められてしまう。
抵抗する力がなく、どうしようも出来なかった。

「…終わりだ」

斬魄刀が振り下ろされる前に、銃が朽木白哉の足元に打たれた。打たれた直後、一歩下がった。
「貴様…何者だ？」
視線を向けた先にはジンがいた。

助けに来なくてもいいのに。
私一人で戦えるのに…と思った。

「教えてやる義理はない」
そう言われると朽木白哉は始解をしようとしたが、成宮さくらに止められた。刀が震えている。

「何の真似だ…貴様」

横目で成宮さくらを睨む。だが、成宮さくらは顔一つ変えない。
「何度もやっても、時間の無駄です」
朽木白哉は斬魄刀をしまい、背を向けた。