漆黒の境界線 act.Ⅰ (ページ5)

今日:15 hit、昨日:2 hit、合計:28,097 hit

Episode2-1 ページ5

私は江戸川コナンと名乗る男子とその友達である男女に連れられてやって来たのは“東都臨海水族園”。大きな“水族館”で、奥の方でイベントをやっている。
「早く行きましょうよ、博士！」
光彦に引っ張られて阿笠博士はチケット販売所に連れていかれることに。それに続いて、歩美と元太も追いかける。
「やれやれ、彼奴らは…」
呆れたようにしながらも後を追う。
「ここは…」と女審神者は驚きのあまり声が出なかった。灰原は何かを察したようで質問をしてきた。
「お姉さん、何かあったの？」

(ここは…！)

ここでの記憶が脳裏に浮かび上がる。水族館のガラスが割れて水が流れ出す。そして、黒い服を来た連中が銃を自分に向けている姿。連中といっても3人ぐらいだ。

「大したものだ、名をくれてやろう。“
”だ」

何故か一部分だけ読み取れなかった。同じように動かしてみる。
「私は…あそこで……」
女審神者の様子がおかしいと思った江戸川コナンと灰原哀は心配そうにしていた。
「どうしたの？」
灰原哀の言葉で我に帰り私はハッとした。その様子を見た江戸川コナンは手を引っ張って東都臨海水族園から離れた駐車場の横にある公衆電話前に行かされた。
「お姉さん、教えて！力になりたいんだ！」
力強い言葉につられそうになったが、私は断った。その返答に灰原哀は不審に思っていた。

(ど、どうするのよ…私！)

同時刻。
「あれ、コナン君と哀ちゃんがいないよ？」
歩美が気が付くと、光彦が「そうですね…どうしたんでしょうか」と相づちを打つ。
「放っておいていいんじゃねぇか？いつものことだし」
ソフトクリームを食べながら、先へ歩いて行ってしまう。そんな姿を見ていた歩美と光彦は仕方なくついていくことにした。
(大丈夫でしょうか…コナン君)
「あれ、刑事さんではないか。どうしたのじゃ？」
見覚えのある刑事に尋ねた。高木渉と佐藤美和子だ。二人して何をしているのだろうか。
「休暇をもらえたから、二人でデートなんですか？！」
歩美が言うと、顔を真っ赤にして慌てて否定する。デートではないのを分かると何故かがっかりしていた。
「この女性に見覚えないかな？」
ある写真を見せられた歩美たちは「あー！」と一斉に言い出した。何事かと思った高木刑事はさらに聞いてみる。
「この人なら、コナン君と灰原さんと一緒にいますよ」
「ありがとう」と高木刑事はお礼を言って、佐藤刑事と顔を見合わせた。佐藤美和子は頷いて江戸川コナンと灰原哀がいる所へ向かった。