漆黒の境界線 act.Ⅰ (ページ21)

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Episode6-1 ページ21

尸・魂界。
米花町で鬼道を使った藤宮琉奈のことで騒ぎになっていた。
「隊長、何処に行くんですか？」
松本乱菊は日番谷冬獅師を止めようとしたが、何処かへ行ってしまう。心配そうに松本乱菊は後ろ姿を見ていた。
(藤宮琉奈…一体何者だ…)

同時刻。
米花町のとあるショッピングモールに藤宮琉奈がいた。もちろん、他の人もいる。
「さ、行くわよ」
ベルモットに押されて、私は店を見回ることになった。勢いに負けて私は服を見る。

「あ、主…？！」

服を見ていたら、バッタリへし切長谷部と会ってしまった。これヤバいやつ。よりによってへし切長谷部だとは…
「ベルモットさん、少し時間をくださいっ！」
服を見るのを止めて、人目がつかない場所へ連れていった。
(どうしたのかしら…？)
足音が聞こえたベルモットは察していた。藤宮琉奈のことだろう。
「ムーンライトは何処へ行った…？」
「知り合いと話し込んでいるけど？」とベルモットが言うと、それ以上は言わなかった。

1階・憩いの広場。
そこにへし切長谷部を連れていった。
「ちょっと何でここにいるのよ？！」
帰るように言うが、言うことをなかなか聞いてくれない。聞くどころか「主命」だと言ってお守りすると言い出す。
(こんな時に……！)
説得するにも時間がかかり、話してから30分も経っている。これ以上時間を掛けるわけにもいかない。
「あれ、主。こんなところで…」
ソフトクリームを食べながら、燭台切光忠がやって来た。その後ろには和泉守兼定がいる。
(何で…来るかな？！)
更に増えた為、説明するにも時間が狂う。

「ちょっと落ち着こうよ…」

燭台切光忠は主を落ち着かせようとした｡だが…そう簡単には出来なかった。
「気休めは止めてよ！」

それから5分後。
「…遅い」
なかなか帰ってくる気配はなかった。ベルモットも同じことを思っていたようだった。
「見てきましょうか？」
ベルモットは立ち上がって探そうとしたが、止められた。
「そこで待っていろ」

(ふぅん…)

不敵な笑みを浮かべ、何かを察していた。
その頃の藤宮琉奈はまだ刀剣たちといた。いくら説得しても聞かない為、ついてきたのだ。
「波道の三十三、蒼火墜！」
鬼道を食らわせて目を眩ませた。その隙に私は走って逃げる。
「また髪を直さないといけなくなったよ！どうしてくれるのさ！」
燭台切光忠は髪が汚れたくらいでムッときていた。
「俺に言うな、主に言え！」
和泉守兼定が反発した時、また揉め合いが始まろうとしていた。
「貴様…圧し斬るぞ！」
へし切長谷部の声で二人は揉め合いを止めた。
「「……」」