漆黒の境界線 act.Ⅰ (ページ3)

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Episode1-2 ページ3

ポケットから落ちてしまい、取りに行くが警部に取られてしまう。
「それ、返して！」
メモリーカードを要求するが、警部たちはそれを否定する。
「手を上げなさい！」
銃を構えて女審神者を取り囲んでいる。逆転出来ないかと考えた私は何かを思い付いた。
(これで…大丈夫かな？)
ちょっとした演技で空気がガラリと変わった。それは、銃を自分に向けているからだ。
「そこまでしなくて……！」
近付いて銃を取り押さえようとした途端がチャンスだった。
ドッ！
回りながら蹴り飛ばして、最後にはメモリーカードを取り返して警視庁を後にした。
その後、これはテレビで放送されることになってしまった。

次の日。
『昨夜、何者かに侵入されパソコンを使用した疑いで捜査中です。防犯カメラで調査したところ、侵入者は女性と見なされます』
テレビのニュースでは話題になっていた。その場にいた毛利蘭と毛利小五郎は目を通していた。
「侵入者って……何でこんなことをしたのかな？」
毛利小五郎に聞いてみるが、「知らねぇよ」と言われてしまう。

「コナン君ー！行こうよ！」

下から歩美の声が聞こえる。光彦、元太の声も微かだが聞こえてくる。
「今、行く！」
支度をして準備万端。毛利蘭から「いってらっしゃい」との声を掛けられ、江戸川コナンは頷いた。
「皆、集まったところだし。行こうぜ！」
元気満々な元太は先へ行ってしまった。光彦、歩美、灰原もそれを追いかける。
(全く…おめぇらは…)
ため息をつきながらも、江戸川コナンも追いかけた。

ピピ……ッ

伝令神機が鳴り、朽木ルキアは顔をしかめる。その表情に黒崎一護は「どうしたんだ」と問いかけた。
「米花町で虚が現れた。行くぞ、一護！」
初めて聞く名前で戸惑ったが、朽木ルキアのあとを追う。

同時刻。
「ここまで…来れば…」
息切れしながらも、川の近辺で一休みをしていた。近くに江戸川コナンを乗せたクルマが走っている。

「博士、止めて！」

江戸川コナンの声で車は止められた。何事かと元太、歩美、光彦は不思議に思っていた。
(ちょっとコナン君！)

「お姉さん、どうしたの？」
女審神者は江戸川コナンに声を掛けられて、ハッとした。
(うぅ……っ！)
激しい頭痛に襲われるも、何とか耐える。力になりたいのか、江戸川コナンは車に乗せることを決めた。
「博士、この人。行き場を無くしていると思うんだ。前にも会ったし…お願いだ」
そう言われると否定は出来ない。一緒に同行することになってしまう。