漆黒の境界線 act.Ⅰ (ページ19)

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Episode5-3 ページ19

「他に聞きたいこともありますし、そちらの方について…も」
勝手に行動するのは止めて、ベルモットの指示に従うことにした。
「パニックになったわ、赤井秀一が来ているようだけど…」
耳に手を当ててベルモットは言っていた。どうやら連絡をしているらしい。
『…撤収しろ』
「了解」
ベルモットは藤宮琉奈の手を引っ張って路地裏を走ることにした。

「逃がすか！」

米花町・路地裏。
走り続けること10分経ち、背後から追いかけてくるのはなかった。だが、油断は禁物だ。

ダンッ！

前方から銃が放たれた。とっさに私は右手を前に突き出し、鬼道を唱える。
「波道の三十三、蒼火墜！」
蒼い光が放たれ、銃弾は粉砕した。
(僕の銃に向かい打つとは…なかなかの実力だ。面白い)
赤井秀一はまた銃を打つ。
「波道の三十一、赤火砲！」
今度は違う鬼道を使用。能力のことはこういうことなのだ。
「その能力…興味深い。是非、聞かせてもらいたい」
「お断りだね、それは……」
もう既に準備をしていた。赤井秀一は予想外なことに目を開いた。

(…！！)

藤宮琉奈が放ったのは“双蓮蒼火墜”。蒼火墜の更に上といったところか。
煙が晴れた頃には既に二人の姿はなかった。銃を下ろした赤井秀一はため息をつく。

誰かの足音が聞こえ、赤井秀一は身を潜めた。敵かと考えていたが、江戸川コナンだったのだ。
「コナン君か…ここで会うなんて」
江戸川コナンは息を切らして「あの人は？！」と聞いた。
「消えたが…どうしたんだい？」
壁に拳を当てて、弱音を吐いた。
「詳しく聞かせてくれるかい、コナン君」
「うん…」

空から見ていた死神。朽木ルキアと黒崎一護だった。
「今の霊圧…かなりのものだったな」
衝撃と共に出ていた霊圧を思い出していた。かなりのものだと朽木ルキアは考える。
「確か…“赤火砲”と“蒼火墜”を出してたな」
黒崎一護が言うと、「あぁ」と朽木ルキアは頷いた。二人はそのことで考えていた。
「取り合えず、連絡をする。もしかしたら…死神かもしれん」
伝令神機を取り出して、連絡をすることにした。起動させて、尸・魂界に繋げる。
「朽木ルキアだ。報告したいことがあってな連絡をしたのだ、それはな_____」

それから数日後。
私は大分こちら側にも慣れてきたところだった。今思えば、本丸での生活が合わないとたまに思ってしまう。
「今日休みなさい、疲れてるでしょ？」
私の部屋にベルモットがやって来た。鬼道を使った所為か疲れ気味なのだろうか…