漆黒の境界線 act.Ⅰ (ページ18)

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Episode5-2 ページ18

「コナン君、おはよう！」
歩美、元太、光彦は朝から元気が良く走ってきていた。
「あ、あぁ……」
ちょっと引き気味で歩美は心配そうに見ていた。元太、光彦は分かっていたがあまり言わなかった。
(あまり情報はなしか……3年前の事件というのはなんなのだ)

「ん……？」

路地裏は誰かの足が見えた。気付いて見てみるが、既にいなかった。
「どうしたの、コナン君」
歩美に言われて、江戸川コナンは「忘れ物してきたから、取りに行ってくる！」と偽って後を追う。
(コナン君……)

江戸川コナンは路地裏で一瞬見えた足で分かっていた。藤宮琉奈と間違いないと思い、後を追っていた。
「何処に行きやがった……！」

(危ない、見つかるところだったよ…)

藤宮琉奈は建物の上にいた。屋上と言った方が良いかもしれない。その建物は高く、見下ろすと江戸川コナンの姿が見えた。
(……！！)
手を顔に付けて集中し始める。すると、その先にFBIと公安の者が何やら会話をしている姿を見つけた。

「あまり有力な情報は得られなかったわ…」
この声はジョディ。近くに安室透がいた。
「こちらも目立った様子はない。少しは大丈夫でしょう」
ジョディは「そうね…」と呟いた。

(FBIと公安も情報を集めているということは……ある情報は少ないってこと。大丈夫そうね)
顔に付けていた手を離してホッと一息した。
何かがこちらへ向けている気配を感じ、私は気配を感じた方に視線を向けた。
「赤井…秀一！」
銃が打たれ、私は素早い動きで交わす。
(ここは危険…戻ろう)
急いで走り、死角を駆使して撹乱させていく方法に出た。すると、ベルモットと出会った。
「その様子じゃ…何かあったそうね」
壁に寄りかかってこちらを見ていた。この人にはお見通しだった。

「赤井秀一が近くにいる…後、FBIと公安も情報収集に大変そうよ。情報は少ないみたい」

それを聞いたベルモットは不適な笑みを浮かべた。すると、赤井秀一がこちらまで近付いてきていた。
「おや、ベルモットもいたんですか…」
路地裏の影から姿を現した。
「そちらの方も貴殿方の仲間…といったところでしょうか？」
それから沈黙が流れ、沈黙を破ったのはベルモットだった。

「何が言いたいのかしら？」

「そちらの方はどういう訳でいるということ。理由もなしに入れることはまずない」
赤井秀一が聞き出すも、ベルモットに断れてしまう。
「力尽くで聞き出すのも…ありますが」
威厳に満ちた声で赤井秀一は言う。
(……！！)