漆黒の境界線 act.Ⅰ (ページ15)

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Episode4-3 ページ15

江戸川コナンは盗聴機を通じて聞いていた。
だが、有力な情報は得られなかった。
「工藤くん、これ見て」
博士の所に来て一緒に調べていた。名探偵事務所にいた筈なのだが、共に調べることを有利だと思いやって来ていた。
「3年前の大規模な事件は私たちが来た水族館が現場。その現場で何かしらあったと思うんだけど……その情報は少ないみたい消されているわ。調べようがつかないよ」
パソコンには“既に消去されました”等と映されてあったのだ。
「くそっ……！」

次の日。
(盗聴機が付けられてある……)
早く起きてしまい、誰も起きていない時に気付いた。
「…どうした？」
冷たい声が聞こえて、びくっとしてしまった。
まだ慣れていないのか身体が追い付いていない。
「盗聴機が付けられてあったので…壊そうかと…」
嘘をつくことが恐ろしく怖い為、本当のことを話した。納得したのかそれ以上は言わなかった。
「あら、起きてたのかしら？」
ベルモットがやって来て、椅子に座る。三角のグラスを手にして酒を注ぐ。
「ムーンライトも飲みなさい」
「はい……」と言うと、ベルモットは苦笑した。何か言ったのかなと自分を疑った。
「堅苦しくしなくていいんだけど……」
ぽつりとベルモットは注ぎなから呟いた。

「ま、全員揃った所だし…茶番は終わりにしようかしら」

さっきまでのベルモットとは違い、殺気に満ちていた。
(……！！)
「3年前の事件くらいは覚えているよね？」
最初に聞かれたのは水族館で遭った大規模な事件のことだった。
「…覚えているわ」
そう答えると、「なら、話は早いわ」とベルモットが言った。
「私が生きている理由とでも聞くのかな？」
「それもそうだけど、ちょっと違うよ」
キャンティに言われ、私は何も言えなかった。
下手にすれば殺られるかもしれないと思ったのだ。
「あんたが最後に言った言葉、覚えてるかい？」
3年前の事件の直後で話をしたことだろう。私は思い出して最後に言った言葉を見つける。
「確か…“私の答えは一つ、自分の魂に従うこと”と言った……」
そして、私は相手が何が言いたいのかを思い付いた。
「覚えているんじゃない！流石、記憶力が優れてるね、嫌いじゃないよ」
「私の能力は特殊で価値があると分かって…そしてわざと数年後に再会することを知っていた。そうすれば、能力が上がると見込んで数年後にまた受け入れる…ということ？」
あくまで仮説を言ったのだが、聞いていた人たちは不適な笑みを浮かべていた…