隣は、零。【ゼロの執行人】 (ページ30)

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Episode28 ページ30

「あ、コナン君！これからお父さんを迎えに警視庁に行くんだけどー！」

声を掛けたが、コナンは廊下を走って行ってしまった。
「新一も何で、電話に出ないのよ！」

「____________....」

ある車は、コナンの後ろをずっとついていた。それに気付いて、コナンは足を止める。
「………！！」
足を止めると、後をついていた車も止まった。

「…僕が来ることが分かってたようだね」

「初めに、違和感に気付いたのは“あの時”だよ」
コナンはスマホの画面を向ける。その画面にあるアイコンがあった。
「…博士に調べてもらったら、遠隔操作アプリが入ってた。アイコンが“残らないタイプ”のね」

「公安が仕込んだ証拠は？」

「なかったよ、流石にね」
「…なぜ、消さなかった？」
「これから、犯人のところへ行くんだ…」
驚いて、安室透はコナンを見やった。

「…犯人が分かったのか？！」

犯人は_____

日下部検事。

その動機、コナンは言う。
「動機は…安室さん、“あんた達”だ！」
“あんた達”と話すコナン。安室透を含む、公安だった。
「事の発端は“NAZU不正アクセス事件”だよ」
それは、去年起きた事件。その事件に、羽場二三一が関連していた。

______！！

「それは、去年起きた……」
言い掛けた安室透は何かに気付いた。羽場二三一だ。
「羽場さんは去年、拘置所でジサツしてるよね？」

安室透は「あぁ…」と呟き、過去の記憶を辿る。

____去年の今日だったな

と言うと、コナンと安室透は顔を見合わせる。
「そうか……なんてことだ」
「去年の“今日”ってことは…！」

____犯人の復讐は終わってない！！

安室透は再び、車を走らせる。その隣をコナンが並走…
「…ねぇ、聞きたいことがあるんだ！」

「何だい、コナン君！？」

“雨宮A”のことを聞くと、表情が変わった。
「この事件の捜査から外したのって、“危険な目に逢わせたくない”…で合ってるよね？！」
ここまでコナンは見抜いていた。そう聞いて、安室透はハッとした。
「凄いね、コナン君…」

すると、前方にある車が発火する_____

発火した車は急ブレーキを掛ける。後続車がそれに追突、さらに車が交差点に入ってくる。
「……！！」
車同士のぶつかり合いを前に、コナンは避けていく…

_______！！

飛んでくる車がすぐ横に落下する。ギリギリのところで避け、安室透はバンドルを切った。

「IOTテロか…！！」

振り返っていたコナンの前で、交差点に入ってきたトラックが停まる事故車に激突。その衝撃で、横滑りしたトラックが迫る。
「………！！」