隣は、零。【ゼロの執行人】 (ページ27)

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Episode25 ページ27

「…どうも。遅くなりました」

妃法律事務所に栗山緑が入ってきた。バカンスに行っていたのだが、遊んでいるワケにもいかず戻ってきていた。
「橘鏡子弁護士についての調査結果です」
封筒を受け取った妃英理は「えっ？」と目を丸くした。
「あれ？工藤新一君から頼まれたんですが……」

「新一兄ちゃんのことだから、きっと訳があるんだよ！とにかく見てみない？」

そう言って、コナンは持ってきた封筒を開ける。机に全部置いてみると…“橘鏡子”の情報だった。
「去年、橘先生の事務員が事件を起こしているのが分かりました」
「橘先生は事務所を持たないケー弁のはずよ？」
初めて会った時を思い出して言う。事務所を持っているとは思ってなかった。
「去年、事務所を閉じたんです」
そう言って、栗山緑は調査報告書を眺める。該当箇所を差した。

「当時、羽場二三一がゲーム会社に侵入し、携帯ゲーム機を盗んで逮捕された所為で……

しかも、羽場は送検された後、拘置所でジサツをしています」

________！！

日下部検事は岩井検事に呼ばれ、統括検事室に出向いていた。

「毛利小五郎のパソコンが何者かに操作されてることが分かったの。よって、彼が犯人である可能性は低い……」

動かしていた足を止め、「はい！」と手を打つ。
「…そういうことで」
「発火物にあった彼の指紋は？」
面倒臭そうな顔をして、「焼き付いた指紋ってのはね、転写しやすいものなの」と話した。
「……それが、公安警察の結論ですか」

「毛利小五郎を“不起訴”にして」

岩井検事は“不起訴”にするよう指示する。納得いかず、日下部検事は追求する。
「公安検察は、公安警察の言いなりか…！」
反発する日下部検事だが、その異議は届かない。
「…しつこいわね」

______！？

日下部誠の前で突如、岩井検事の胸ポケットに入っていたスマホが爆破。
「………っ！！」
スーツの上着を脱がせ、日下部検事は慌てて炎を消そうとしていた_____

「え、岩井検事…ですか？」

私は毛利蘭たちと一緒にいて、岩井検事が火傷を負ったことを聞いた。
「はい、軽い火傷でしたが。大事をとって病院に」

「まさか、それもIOTテロ…？」

コナンが尋ねると、白鳥警部は頷いた。スマホを調査したことを打ち明ける。Norからのアクセスがあったと…

「………！！」

振動しているスマホに気付いて、ポケットから取り出した。
「はい、白鳥」
電話に出る白鳥警部。あることを伝えられ、「え！ちょっと待って」と言っていた。

「毛利さんの不起訴が決定しました！」