Episode10 ページ12
「安室さんや彼みたいな“警察官”なら、パソコンに細工をしたり…現場に指紋を残すことだって可能だよね?」
さらに、コナンは追求する。怪我をしていることからそう推理した。
「警察はね、“証拠のない話”には付き合わないんだよ」
背を向けて、安室透は言う。それにコナンは沸々と湧き出るものがあった…
「何でこんなことするんだ!!」
「僕には、命に変えても守らなければならないものがあるからさ」
ドアが締まり、コナンは締め出される。
(今回の安室さんは、“敵”かもしれない…)
先程の様子で、コナンは察した。安室透とは敵対する可能性があると______
(あれって………)
喫茶店ポアロの前に立っているコナンを見掛けた雨宮A。
「ねぇ、僕…どうしたの?」
しゃがんでコナンの目線に合わせる。私に気が付いて、こちらを見てきた。
「あれ?お姉さん…名前は何て言うの?」
「自己紹介してなかったね……“雨宮A”です」
そう言うと、コナンは「ふーん…」と言いながら様子を伺っている。
(………!?)
「雨宮さん…怪我してるよ。どうしたの?」
聞かれて、私はどう返事すればいいのか迷った。喫茶店ポアロの中から安室透の姿が見える______
「ちょっと……転んじゃった、みたい」
誤魔化そうとそう言ったのだが……コナンは真剣な表情していた。
(コナン君、鋭いところをつくね……)
コナンは何かを考えているようだった。雨宮Aを疑っているのだろう。
「___________...」
コナンに怪しまれていることに気付いた私はとにかく表情を変えないようにした。
(す、凄いね………)
冷や汗をかきながらも、表情は変えない。ちょっと辛いが我慢だ。
(安室さんと、風見刑事……それと、この人……偶然なのか?)
___その夜
「どうして!?何で、お父さんの弁護をしてくれないの?!」
毛利蘭は妃英理がいる妃法律事務所にいた。鈴木園子もいて、同じようなことを訴えていた。
「あの人に、そんなことは出来ない」
毛利小五郎が送検されてしまい、蘭たちは妃英理に弁護してもらいたくお願いしていた。
だが、断られてしまう_______
(何で………!!)
「…弁護士はね、身内の弁護はしないの」
毛利小五郎の無実を晴らそうと、弁護士を頼んでいた。“不利”になるとのことで…無理だという。
「後、弁護する人が“眠りの小五郎”っていう有名人なんで、どの弁護士も尻込みしちゃってね……」
ため息をつきながら、英理は机に置いてある資料を眺める。
「…大丈夫よ。良い弁護人、見つけるから」
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作者名:零月 | 作成日時:2018年4月16日 19時