359話 ページ31
〜ルーマニアside〜
俺達は、アーサーさんに呼ばれて病院まで走った。
何で病院なんかに呼び出すの__?
真実は、もう目の前にあるけど。
病院に着くと、先に着いていたのか
北欧の人や、その他のみんなも居た。
そこに、モルドバの姿もある。
___なのに…。
どうして大好きな彼女の姿は無いの…?
どうして皆、下を向いてるの…?
手術室の中に____誰がいるの…。
わかってる。わかってるよ……。
彼女が……、…Aが居ること。
モルドバを抱き締めながら、どうしようもない思いに潰されそうで。
どうしよう……。どうして……?
こうしたのも………おいら?
モルドバの泣く声が、頭に響く。
〜アーサーside〜
目の前に飛び散る赤い鮮血。
周囲は騒然としていた。
フランシス……俺、どうしたら……。
声が出なかった。
アイツも、隣で動かない。
なんだよ……。血なんか、沢山見てきただろうが…。
今更…今更………!!!
アーサー「……」
“彼女”に近付く。
意識があるみたいだが…、俺の魔術がかかっているからか………。
アーサー「Aっ…!!!!!!!」
アイツは、モルドバの方に行ったみたいだ。
遠くから、救急車の音が聞こえる。
誰かが呼んでくれたみたいだ。
俺の手が、赤く染まる。
するとアイツの声が、頭の中に聞こえた気がした___。
『大丈夫……。国は死なない。』
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作者名:暁兔 x他1人 | 作者ホームページ:
作成日時:2016年9月18日 22時