347話 ページ19
聞こえる
私に近付いてくる足音。
背中から伝わる体温。
優しい香り。
貴方を……私はよく知ってる。
「A…」
会いたかった
貴方「アーサーさんっ………」
アーサー「Aっ…!」
貴方の顔を見ると…涙が止まらない
安心する
貴方「ぁ………うっ……」
アーサー「辛かったんだな…。悪かった、側に居てやれなくて……」
貴方「ヒック…っ………許さ…ないっ……」
アーサー「そう…だよな……」
貴方「ヒック…ヒック…一緒に…居てくれないとっ……許さないっ…!!」
アーサー「ああ…居るよ。俺はお前の傍に居る。約束するから…泣くな…」
貴方「ん…」
耳元で聞こえる貴方の声。
我が儘かも知れないけど、
もっと、ずっとこうして抱き締めていてほしい。
〜アーサーside〜
貴方「ヒック…ヒック…一緒に…居てくれないとっ……許さないっ…!!」
コイツは…どれだけ俺達を夢中にさせればいいんだ…。
約束するよ…A。
傍に居る。
俺はお前以上に優先するものはないんだから…。
それは…他の奴も一緒だが……。
惚れた弱味……か
コイツが泣いたら、気が狂いそうだ。
………似てるからか…。
“アイツ”に………。
『アーサー、嫁ぐのは良いことなんだよ。
俺、血を分かつ家族をつくる。
その為に嫁ぐんだ。必ず幸せになるよ』
アーサー『あぁ』
数百年も昔の話だ。
今更……思い出すなんてな…。
“アイツ”はもう…いないのに……。
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作者名:暁兔 x他1人 | 作者ホームページ:
作成日時:2016年9月18日 22時