7.記憶 5 ページ33
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『っ歌詞太郎!!!』
「へっ!?」
お礼を伝えたくて、
今日もいるかな なんて呑気に行った公園で
倒れていた女の子。
俺はその子をおぶって、走って家へ帰った。
「どうしてこんなに…」
昨日は座っていてわからなかったが、
女の子はかなり痩せていて、
体にいくつも痣があった。
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歌詞太郎の知り合いだという医者の元で
点滴をしながら眠る女の子。
二日が経ち、ようやく
「…っ」
女の子は起きた。
「…?」
『公園で倒れてた。
から連れて帰った。』
伊東「よくわかったね彼方くん…」
_______
____
伊東「君はどうして倒れてたの?」
「……死のうと思った」
『!』
初めて目があった。
その目に光はなかった。
「…必死に逃げて、優しい人に拾われて、また逃げて。
罰が下ったんだ
家族が殺されて、もう私の居場所はない
だから、存在する理由もないから、
死のうと思った」
逃げる
その言葉が彼女からも出た
「…でも、助けられちゃった」
伊東「……一つだけ、願うなら
君は今何が欲しい?」
歌詞太郎の口からそんな言葉が出た
「私は、
私は、…存在してもいい理由が、ほしい、…
誰かをまもれる、力が、欲しい……!
貴方は強いんでしょう
どうか、お願い」
強さを教えてくれると、そういえば俺が言った
伊東「…いい瞳だね」
そう言って歌詞太郎は
女の子を抱きしめた
花火と花火で火を分け合うみたいに
女の子にどんどん光が戻っていって、
糸が切れたように泣き出した。
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外は土砂降りの雨だった。
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GAIRU(プロフ) - makiさん» 一年越しのコメント返信になってしまいました…ご指摘、感想ありがとうございます…!とっても嬉しいです(泣) (2020年4月19日 14時) (レス) id: 11eff8c56b (このIDを非表示/違反報告)
maki(プロフ) - 突然の指摘と突然のコメント失礼致しました! (2019年4月1日 21時) (レス) id: db7ab848e3 (このIDを非表示/違反報告)
maki(プロフ) - 初コメ失礼致します!あの、Luzじゃなくて、luzだと思います…小説用で変えていらしたら申し訳ありません…少し気になりましたので、、この小説個人的にすごく好きです!(( これからも頑張ってください!応援してます! (2019年4月1日 21時) (レス) id: db7ab848e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:GAIRU | 作成日時:2017年11月27日 17時