7.記憶 3 ページ31
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『…』
「貧民街から拾われて、マフィアで育てられて、
でも怖くって、逃げた
人を殺めたくなくて、逃げた」
『!』
_______人を殺したりしたくなんかない
一緒だった。
こいつの方が長く耐えた
一緒にいたのは家族じゃなかった
それが俺との違いで、
こいつの強さとともに、
自分の弱さを改めて感じた
「元々芸術に興味があってさ。
…小説や歌を書きたくって。
使った名前が、これだったんだ
彼方くんに教えている柔術は
マフィアにいたときに覚えたもの。」
寂しそうに笑っている
こいつにはそんな顔してほしくない
『…俺にもなんか、名前つけてよ』
きっと俺はこの日、
こいつに心を開いたんだと思う。
「!!か、彼方くんっっ」
泣きながら飛びついてきて、
その日は二人でふて寝したんだっけ。
“伊東歌詞太郎”
今じゃ伝説の小説家だ
俺はそんな有名にもなれないし、
誰かのヒーローにもなれないけれど
そんなお前にもらった
そらる
って名前が
大切で仕方ないんだ
______
__________
そんな古い想い出からふと我に返った
またひとりで
土砂降りの雨の中、
頭を冷やすようにただ立ち尽くしていた
突然雨が止んだ。
A「…濡れますよ
いやもう濡れてるけど…」
あの日の歌詞太郎のように
君が傘を差していた
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GAIRU(プロフ) - makiさん» 一年越しのコメント返信になってしまいました…ご指摘、感想ありがとうございます…!とっても嬉しいです(泣) (2020年4月19日 14時) (レス) id: 11eff8c56b (このIDを非表示/違反報告)
maki(プロフ) - 突然の指摘と突然のコメント失礼致しました! (2019年4月1日 21時) (レス) id: db7ab848e3 (このIDを非表示/違反報告)
maki(プロフ) - 初コメ失礼致します!あの、Luzじゃなくて、luzだと思います…小説用で変えていらしたら申し訳ありません…少し気になりましたので、、この小説個人的にすごく好きです!(( これからも頑張ってください!応援してます! (2019年4月1日 21時) (レス) id: db7ab848e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:GAIRU | 作成日時:2017年11月27日 17時