6.天秤 3 ページ26
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*彼方side
「どうして?
どうしてそんなの覚えなきゃいけないの?
俺知ってるよ、
人を殺すのはいけないことだって!」
「悔やむなら、親が私だったことを悔やみなさい
いや、悔やむ暇もなく動いていればいいわ」
「お母さん!
ねぇ、どうしてお母さんは人を殺すの!?」
「自分が生きるためよ!
そう、そうよ、それでいい、
自分が生きるために人を殺すの!」
「いやだよ……だめだよ、そんなの…」
やっとお母さんに会わせてもらったのに。
俺を生んだ、お母さんに会えたのに。
俺が見てきたお母さんは、
人を殺せ、殺す術を覚えろ だなんて言わないよ
どうして?
そうして、俺にも銃口を向けるの?
もしも俺が、お母さんが生きるのに邪魔になったら
その時は俺を殺すの?
殺さずに生きる方法だってあるよ、きっと
「私がマフィアに居なかったら、
あの子を愛してあげられたかな」
こっそり聞いてしまった、
お母さんのたった一言の弱音。
頰から流れる涙は、
言葉が本音であることを示していた。
あぁ、そっか
そうだよね
お母さんだって、好きでやってるわけじゃないんだ
こんなことを考える俺のお母さんだもんね
お母さん。
ありがとう。
だけど俺は、人を殺したりしたくなんかない。
そうして俺は、逃げた。
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GAIRU(プロフ) - makiさん» 一年越しのコメント返信になってしまいました…ご指摘、感想ありがとうございます…!とっても嬉しいです(泣) (2020年4月19日 14時) (レス) id: 11eff8c56b (このIDを非表示/違反報告)
maki(プロフ) - 突然の指摘と突然のコメント失礼致しました! (2019年4月1日 21時) (レス) id: db7ab848e3 (このIDを非表示/違反報告)
maki(プロフ) - 初コメ失礼致します!あの、Luzじゃなくて、luzだと思います…小説用で変えていらしたら申し訳ありません…少し気になりましたので、、この小説個人的にすごく好きです!(( これからも頑張ってください!応援してます! (2019年4月1日 21時) (レス) id: db7ab848e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:GAIRU | 作成日時:2017年11月27日 17時