お客様と仲良くなる ページ4
『はーい、こんのすけの説明通り、現世の一般人二名をこの本丸で保護します。聞いてない刀〜雷落とすよ〜』
バリンッ
「いでぁぁぁぁ!」
言うが早いか寝ていた同田貫に“個性”で強めの雷を落とすと相川さんと一ノ瀬さんの肩が揺れた。ここで“個性”の説明をしていなかった事を思い出す。
『これ、私の“個性”⋯超能力みたいなものです。』
「「超能力⋯!?」」
いつの日かこんのすけに聞いた、“個性”の無い世界の事を思い出す。自分の常識が崩れたのを初めて経験した時だった。
『それは後ほど説明しますね。⋯確か私の隣の部屋が空いていたはずなので、そこを使用して頂きます。』
「「えぇ!?」」
『頼むから声を揃えないで。人数多いんだから。で、何?』
聞いてみたものの、また同時に言うもんだから聞き取れない。
『は〜い却下却下。一期!』
「はい!」
「お客様が慣れるまでのサポートよろしくね。鶴丸のイタズラから守ってね。」
「おいおい君、失礼じゃないか?」
鶴丸をスルーしながら解散!と声をかける。一期を呼び相川さんと一ノ瀬さんに紹介する。
『数が多いので覚えるのは大変だと思いますが、ゆっくりで良いので。こちらは⋯』
「一期一振と申します。よろしくお願い申し上げます。」
「あの、そんなに畏まらないで下さい。こちらがお世話になる身ですし。」
言葉を発した一ノ瀬さんに、一期のこれは素ですよ、と声をかける。
『あ。私に敬語は止めて下さいね。』
「分かった!Aちゃん!」
「お前⋯遠慮しろよ⋯」
『真冬さんで良いですか?』
もちろん!と先程までビクビクしていた相川さん改め真冬さんは元気になっていた。ちらりと一ノ瀬さんの方を盗み見る。
「一ノ瀬さん、彼方さんで良いですか?」
「!うん、A、よろしく。敬語じゃなくていいよ。」
「そらるさんだって遠慮してないじゃないですか!A!僕も!」
一ノ瀬さん改め彼方さんのあの顔、見たことある。「安定ずるい⋯」って時の清光の拗ねた表情だあれ。
『というより、そらるさんって誰?彼方さんのあだ名?』
「まあ、そんな感じ。」
『へーじゃあ私もそらるさんって⋯』
「だめ。」
「主殿!何故に貴方はそんなにも警戒心が無いのですかな!御覚悟!!」
『うわ、ちょ、抜刀しないで!!』
「本物の刀だ⋯怖い⋯」
「銃刀法違反の有り難さが分かる⋯」
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作者名:もへ | 作成日時:2019年2月11日 15時