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30 出会い ページ30

そんなわけで砂漠へ出発して数時間後。
その日は砂嵐がひどく、二人はかたく腕を組んで進んだ。

砂嵐がやんだかと思えばコラソンは持ち前のドジを発揮して砂丘を転がり落ち、Aが助けに行こうとすると運悪く盗賊たちが襲ってきた。
また砂嵐が起こり、視界の悪い中でAは5,6人ほどいた盗賊をすべて片付けた。
ところが砂嵐がやむと、コラソンの姿は消えていた。

「コラソン!? うそ、アリジゴクにのまれちゃった…!?? それとも砂嵐で飛ばされた!??」

こんなに視界の広い砂漠で見失うなんて…!!と、さすがのAも慌てた。


かんかん照りのお日様の下で、Aは一人ぼっちになった。
意識を集中すると、数百メートル先で人間の足音が聞こえる。

「んゴムゴムのォ〜〜〜〜ロケットォ!!!!」
「!!?」

Aはさっと身をかわした。
するとついさっきまでAがいた場所にはボスッと音をたてて麦わらをかぶった少年が勢いよく突っ込んできた。

「……!!っ!!!」

どうやら砂漠に突っ込んだ頭が抜けないらしい。
手足をしきりにバタバタしている。

仕方がないので、Aが両足をつかんで思い切り引っ張ってあげた。
すると伸びた。
それはもう、ゴムのように。

「!??」

思わず手を離す。
伸びた足はバチンと体に戻り、その反動で砂が大きく舞った。

「ぶはーーーッ!! 助かったァ、ありがとうな!」
「ど…どういたしまして」

正面から向き合うと、その顔に見覚えがあることに気付いた。
この少年は賞金額3000万ベリーの“麦わらのルフィ”だ。
手配書を見たのは最近だった。

「東の海出身ってことは、あのスモーカーから逃れたってことになるぞ」とコラソンが言っていた。
少なくともスモーカーは一度も海賊をあの町から逃したことがないという凄腕の海兵だったので、二人して驚いたのを覚えている。

「どうしてこんなところまで飛んできたの?」

Aは周りを見回してみる。
1人のようだ。仲間はいない。

「なんか食いもんがあるような気がしたんだよなァ〜」
「…それってこれのこと?」

倒した盗賊から奪った食料袋の中身を見せる。
するとルフィはよだれを垂らして身を乗り出してきた。

「うっほぉ!! うまほーーーー!!!!」
「よかったら好きなだけどうぞ」
「いいのか!? お前、いーやつだなァ!!」

わさわさと袋の中身を漁り始める少年の後ろに、Aは音もなく回り込んだ。
そっと手を振りかぶり、一気に振り下ろす。

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ライカ(プロフ) - コメントのレス、ありがとうございます! (2016年11月19日 20時) (レス) id: 5fc3e44d27 (このIDを非表示/違反報告)
夏姫 - もぐもんさん» お気に入りありがとう! (2016年11月13日 19時) (レス) id: c2f2af25dc (このIDを非表示/違反報告)
もぐもん(プロフ) - 夏姫さん» お久しぶりです!温もり1のときはコメントをくださりありがとうございました。さてさて、ただいま夏姫さまの小説を拝読しましたが、ストーリーが私得で楽しかったです(^^)お気に入りしました!続きも楽しみにしております☆ (2016年11月13日 0時) (レス) id: f2e36a5f33 (このIDを非表示/違反報告)
夏姫 - お久しぶりですもしよければ私と他1名のワンピ長編小説を作成しています良ければ読んで頂き評価お気に入りどちらかして頂ければ幸いです。「希望の歌」という小説ですコメなどもよければw (2016年11月11日 21時) (レス) id: c2f2af25dc (このIDを非表示/違反報告)
もぐもん(プロフ) - ライカさん» ありがとおおおおございます!!!褒められると頑張る気力になります!こんなのでよければ…!!つ(文才) (2016年10月9日 22時) (レス) id: e4fcf96517 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もぐもん | 作成日時:2016年9月23日 1時

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