4(ラスト) ページ44
『A、泣くなよ……』
顔を上げると。
オッパの瞳からも涙が落ちて。
恥ずかしいのか、
肘をついて、大きな手で口を隠しながら。
怒ったように、ふいっと顔を背けた。
『なんで…オッパが…泣くの…？』
悲しいのは、私の方でしょ？
うさぎの目になったオッパは。
なにも言わずに、私の頭を撫でて。
『お前には、ちゃんと報告したかったんだよ…なのに、なんで俺まで泣いてるんだろな？(笑)』
泣きながら笑って。
目にはまだ、うっすら涙が浮かんでる。
オッパにとって、私は妹でしかないけど。
それでも、大事に思ってくれてた？
“時間が解決する” というけれど。
この痛みも、苦しさも、涙も。
いつか全部、風化してしまうのかな？
『オッパ、大好きだったよ……』
本当は、今もまだ大好きだけど。
これ以上、オッパが苦しまないように。
過去の言葉にしてあげる。
『ありがと、な……』
何に対しての“ありがとう”なのか。
たくさんの意味があるだろうけど。
今はまだ、聞かないであげる。
『私…オッパより、もっとカッコいい人と付き合うから…！』
『それは無理だな。俺よりカッコいい奴なんて、そういねぇだろ(笑)』
こんな場面ですら。
『お前なら付き合えるよ』、とか。
『きっともっとイイ男がいるよ』、とか。
そんな社交辞令が言えない、正直すぎるオッパ。
『もう…！(笑)』
『だって、本当のことだろ？(笑)』
自然と、笑顔になって。
あんなに苦しかったのに、どこかスッキリした。
大好きだよ。
大好き“だった”よ。
心の中で、もう一度過去にして。
彼女との幸せは、願えないけど。
オッパの幸せは、気まぐれに願ってあげる。
時には、悪態ついて。
時には、励ましてあげる。
もう一度、くるりとストローを回して。
溶けて薄まりきったアイスコーヒーを、
一気に飲み干した。
続く (更新停止中)
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もぐもぐ(プロフ) - gongさん» あんにょーん！実はかなり前から拗ねるみんくんのお話を書きたくて、我慢できなくなるまで長い間温めてたのf(^^; いいねぇ♪ヴァンパイアみんくんの俺様な感じでも書いてみたい(*^^*) コメありがとう(*´∇｀*) (2014年8月24日 12時) (
レス) id: 9f994856f8 (このIDを非表示/違反報告)
gong(プロフ) - ムフ。ヴァンパイアのソンミンに触発されたか！？ドラキュラ伯爵にお仕置きされたいわねぇ(笑) (2014年8月21日 23時) (レス) id: d05dab4ebc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もぐもぐ
| 作成日時：2014年8月21日 10時
