お隣りさんちのヒョクチェくん4

ヤキモチの先は？ ページ20

《ヤキモチ》
自分が愛情を注いでいる人が、自分以外の人に愛情を注ぐ、または注がれるのを嫌うこと。
※Wikipediaより


……この場合。

俺が愛情を注いでいる人＝Aで。
自分以外の人＝俺以外の男、に置き換えられる。
俺以外の男というのは、もちろんメンバーも含まれる。

ドンへにもトゥギヒョンにも、ヤキモチを焼いてるって言われて。
そんなわけない、そう思いつつも。
思い当たるふしがあるのも、また事実で。
"ヤキモチ"について、Wikipediaで調べてみた。

間違いない。
これが、"モヤモヤ"の正体。

愛情を持ってるのは当たり前だ。
だって俺は、Aが生まれた時から一緒にいたんだから。
血は繋がってなくても、妹みたいな存在なんだから。

Aに対する気持ちは、兄心のはず。
それなのに最近。
そんな、当たり前の気持ちが揺らいで。
自分でも理解不能な行動をしてしまう。

それは無意識で。
すでに行動してしまった後で気付くから。
うまく取り繕うことすら、難しい。

妹だけど、妹じゃない。
妹じゃないなら……？
この答えを出すのが怖い。

Aのことを女として見てしまったら。
大事に守ってきたはずのAを
俺自身の手で、汚してしまいそうで。

Aには、今のままでいてほしい。
不器用で誤解されてしまうところもあるけど。
ピュアで、純粋無垢で、キレイなまま。
兄として、幼なじみとして、俺が守るから。


コンコンコンコンコン！！！

すさまじく早いノック音。


ガチャッ。


ﾄﾞﾝﾍ『ヒョクー♪』

やっぱりな……(笑)

ｳﾆｮｸ『ヤー！勝手に開けるなよ、まったく！(笑)』

Wikipediaを開いたまま。
俺は慌てて、ノートパソコンを閉じた。

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