昨日までと、違う恋（hk×in）

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恋愛って楽しい。


よく恋愛したら苦しいとかって言ってる人いるけど、あれってほんとかな？

おれにとって恋愛は、テーマパークみたいなもの。ワーッと楽しんで、嫌なこと全部忘れて、飽きたら帰る。

苦しくなったり、つらくなったりするなら恋愛する意味なくない？



だから、そう。この恋は



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昨日までと、違う恋

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「いのちゃーん」

「ん？」


大学の構内。名前を呼ばれて振り返ると、かわいい後輩、知念がいた。


「ちねん〜。久しぶり〜。」

「久しぶりっ！もぉ、テストのせいで1週間ぶりだよー。会いたかったぁー」

「あはは、おれもおれも〜」


そんなかわいいことを言って抱きついてくる後輩がかわいくて、おれもぎゅっと抱きしめ返した。
二十歳もすぎた男がこんなことやってたらふつうは気持ち悪いんだろうけど、知念が超ド級にかわいいから許されるんだろうな。

あ、もちろんおれもだけどね。

夏も真っ只中の猛暑日だったから、大学内にあるカフェに移動してコーヒーを飲むことに。


「あ、ねぇねぇ、いのちゃん、この前の人とはどうなったの？いい感じだったじゃん。」

「んー？あー…あの人ね…最初見た時はすごいタイプだなぁーと思ったんだけど、話してたらなーんかちがうなぁーって。連絡取るのやめちゃった。」

「またぁ！？もー、いつか刺されても知らないよー？」

「あはは、大丈夫大丈夫。そのへんはうまくやってるから。」


おれの恋愛対象は同性、つまり男なのだ。
女の子と付き合ったこともあるけど、もともと甘えたがりなおれは、頼りがいのある同性と付き合うほうが性に合ってるんだよね。


ま、誰でもいいってわけでもないから、いろんな人を試してみてるんだけど。


「あ、薮元気？最近おれ会ってないからさー。」

「宏太？うん、元気だよー。相変わらずサッカーばっかみてるー。」


知念は、おれの幼馴染である薮宏太と付き合っている。
もともと知念も薮も恋愛対象は女の子だったけど、おれの紹介をきっかけに会ってから自然と付き合うことになったらしい。


「あ、宏太といえば、今日宏太と夜一緒に食べるからさ、いのちゃんも一緒に来ない？」

「いーの？」

「もちろん！じゃ、宏太の大学まで迎えにいこー！」

このときの知念には感謝しなくちゃ。

だってこのとき薮の大学に行かなかったら、出会えなかったかもしれないんだから。

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