お隣りさんちのヒョクチェくん

何も知らないくせに ページ39

『え……？』

ｷｭﾋｮﾝ『トゥギヒョンとヒチョルヒョンは、昔からの知り合いみたいですが、僕は初対面のあなたに、そんな事言われる筋合いないです』

ｲﾄｩｸ『ちょっ、ちょっと！キュヒョナ！』

慌ててトゥギヒョンが止めに入るけど。
スイッチが入ってしまった僕は、止まらない。


ｷｭﾋｮﾝ『そもそも、僕らのこと何も知らないのに、僕らがどれだけ努力してるかも知らないくせに、嫌いだなんてよく言えますね。それに、ヒョンたちはあなたに会うのを楽しみにしてたんですよ？それなのに……』


『………あなたに、何が分かるんですか？』

驚くほど冷たい声で、Aさんが反論する。


『あなただって、私のこと何も知らないくせに。好きか嫌いか聞かれたから、正直に答えただけです。それに、来てくれなんて頼んでませんから』

ﾋﾁｮﾙ『おい！もう止めろよ！』

ヒチョルヒョンに止められて、ようやく収まったものの。

『私、用事があるので失礼します』

サッとAさんは帰ってしまった。


ｲﾄｩｸ『A！ちょっと待って！！』

トゥギヒョンは、慌ててそのあとを追いかけていった。




ﾋﾁｮﾙ『お前、いくらなんでも言い過ぎだ』

ｼｳｫﾝ『そうだよ、失礼じゃないか』

ヒョンたちに、たしなめられる。


ｷｭﾋｮﾝ『失礼なのは、どっちですか？あんな事言われて、よく黙っていられますね。大体、いくら昔の知り合いとはいえ、ヒョンたちは彼女に甘すぎるんじゃないですか？』

ﾋﾁｮﾙ『まぁ、俺も驚いたけど。あんなこと言うようなヤツじゃなかったんだよ。昔は、素直で可愛いかったんだけどな……』


悲しそうに、寂しそうに言ったヒチョルヒョン。

いつもとは違うヒョンの姿に。

僕は、ひどく同情した。

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