ざわつく胸 ページ32
Aが戻ってくるなり、撮影は再開された。
さっき泣いたのが嘘だったように。
堂々と撮影に臨むAと、シウォナ。
俺たちは邪魔にならないよう、スタジオの隅で見学する。
驚いた。
まさかシウォナの撮影相手が、Aだなんて。
会いたいと思っていたけど。
実際に会ってみると、嬉しさより戸惑いの方が大きくて。
急な再会に、気持ちが追いつかない。
その上、Aの涙に動揺してしまって。
もし会ったら、すぐに謝りたかったのに。
そのタイミングも逃してしまった。
Aは、驚くほどキレイになっていて。
さっきから見せる表情も、しぐさも、全部。
俺の知ってるAじゃないようで、ドキドキする。
幼かった少女から、大人の女性へと成長していて。
会わない間に、確実に時間が過ぎていたんだと、実感する。
ウニョク『ヒョンたちは、知ってたんですか?シウォナの撮影相手が、Aだって』
ヒチョル『当たり前だろ?(笑)』
イトゥク『ごめんね、驚いた?(笑) でも、ウニョギに言ったら、来ないと思ったんだよ』
キュヒョン『すみません。ヒョンたちに口止めされてたので』
そっか。
怪しいとは思ったけど。
その勘は当たってたんだな………
ウニョク『驚きましたけど、ありがとうございます』
やっぱり、Aに会えて嬉しいから。
素直に、感謝の気持ちを伝える。
ウニョク『そういえば、イェソンヒョンは?』
イトゥク『あぁ、イェソンなら、前のスケジュールが押してるみたいで。来れるかわかんないって、残念がってたよ』
ウニョク『そうなんですか……』
今日、こうしてAに会えたのも。
きっかけを作ってくれた、イェソンヒョンのお陰でもあるから。
お礼を言いたかったんだけどな……
ヒチョル『うわ!大胆だなー!見ろよ?』
ヒチョルヒョンの言葉で、撮影中の二人に目を向けると。
背中を向けたシウォナと、シウォナの首筋にキスするA。
大人の色気を漂わせて、カメラを見つめている。
何だろう………この気持ち。
胸がざわつく。
何だか、その場に居たくなくて。
そんな二人を、見ていたくなくて。
撮影に釘付けになっているメンバーたちに、気づかれないように。
俺はそっと、スタジオを離れた。
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もぐもぐ(プロフ) - そみなさん» コメントありがとうございます!すごく嬉しいです(*^^*) 更新頑張ります♪ (2012年10月21日 7時) (レス) id: 292c30b40b (このIDを非表示/違反報告)
もぐもぐ(プロフ) - nanaNMさん» こんにちは~!そう言っていただけて、嬉しいです(*^^*) ありがとうございます! (2012年10月14日 18時) (レス) id: 292c30b40b (このIDを非表示/違反報告)
nanaNM(プロフ) - 続きが気になります!面白いです( ̄▽ ̄)ファイティーン!w (2012年10月13日 16時) (レス) id: c6b6566749 (このIDを非表示/違反報告)
もぐもぐ(プロフ) - 奈々さん» ありがとうございます!今後ともよろしくお願いします(*^^*) (2012年10月9日 9時) (レス) id: 292c30b40b (このIDを非表示/違反報告)
奈々(プロフ) - もぐもぐさん» 頑張ってください^^ファイティン! (2012年10月8日 18時) (レス) id: 649d6b6113 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もぐもぐ | 作成日時:2012年9月1日 14時