お隣りさんちのヒョクチェくん

トラウマ ページ14

ﾕｼﾞﾝ『高１の時だっけ？オッパが引っ越したの』

『うん』

ﾕｼﾞﾝ『Aから、"キスした上、大嫌い！って捨て台詞残して帰った"って聞いた時は、驚いたけど(笑)』

『今考えると、ただの暴走だよ。若いって、怖いね(笑)』

苦笑いしながら、もう氷しか入ってないグラスを傾けた。



ﾕｼﾞﾝ『ね、今は、好きな人いないの？』

『いないなぁ……』


ﾕｼﾞﾝ『でも、告白されることはあるでしょ？』

『あるけど、本当の私を知らないのに、好きとか言われても、軽い人だなって思っちゃう』

ﾕｼﾞﾝ『そっかぁ。元彼のことがトラウマになってるのかもね』


ヒョクがいなくなって。

今までに２人の人と付き合った。



初めて付き合った彼氏は、私を大事にしてくれたけど。
彼とキスする度に、ヒョクを思い出してた。

ずるい私は、ヒョクを忘れる為に、付き合っていたから。
好きになることは出来なくて。
３ヶ月で別れた。



２人目の彼氏は、すごく優しい人で。
私も、好きになりかけてた。

キスする度に、ドキドキして。
ヒョクを忘れられそうだった。


でも、初めての夜を迎えようとした時。
急に、ヒョクの顔が浮かんで。
やっぱりヒョクじゃなきゃ、嫌だと思ってしまって。
抵抗したら。


『本当は遊んでるくせに、純情ぶるなよ！見た目と中身が合ってなくて、ガッカリだわ。お前、重い。無理』

そう言われて、別れた。


すごくショックで。

それからは、誰とも付き合ってない。

『好き』と言われても、信用できなくなった。



こうして、あまり笑わない、愛想のない、『白雪姫』は誕生した。

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