おいしいお話 (ページ2)

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ありがとうございますと悪い匂いのする袋を受け取る。
事務的な深夜のやりとり。
いい香りとお金のやり取り。
なんか、懐かしいな、若い頃をこんな所でこんなにも思い出すなんて。

「ありがとうございましたぁ～！」

最後の袋を受け取ったら伊野尾くんが甘い声で言った。
慌てて窓を閉めて車を走らせる。
そして俺は言う。

「伊野尾くん！」
「ははっ！」
「もう！」
「楽しいね！タカキ！」
「・・・伊野尾くんのばか」

いい香りが充満する車内。
少し若返った気分で走らせるクルマ。
早速伊野尾くんは袋の中からミニオンを取り出してガチャガチャと遊ぶ。

「ねぇ」
「ん？」
「ミニオン見よ」
「いいよ」