おはようからおやすみまで (ページ10)

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『…泣かないでよ、伊野尾くん』

「だって俺は子供とか産めねぇし、おっぱいもねぇよ」

『…うん』

「でも俺、めっちゃ髙木の、ことっ、すき、で」

『うん』

「でも怖く、て、自信ない、し」

『うん』

「そし、たらなんか髙木怒ってる、し」

『ごめんね』

「てかいまみ、たらグループ内恋愛禁止だとか見出し？なってっし」

しゃくりあげながら話す俺を髙木はそっと抱きしめてもういいよってあやした。

好き、好き、だいすき。

髙木だから好き。

おっぱい星人だった俺がこんなにガタイのいい男を好きになるはずなんて無かったのに

心底愛してしまうくらいにだいすき。

それに、

「っおれ、髙木と家族になり、たい」

『へ？』

「恋人と、か約束だけの、いらねぇよ」

『…伊野尾くん』

「ごめん、」

『んーん、嬉しい』

「……え」

そう言って俺より髙木は泣いてた。

泣き虫投票1位にされた俺よりも髙木は泣いてた。

俺は髙木の涙を1回しか見た事がない。だからこれが２回目。

1回目は付き合い始めの告白を俺が泣きながらした時。

なんだよ、こいつだって泣き虫じゃないか、とまた俺はしゃくりあげる。

『伊野尾くん、色々不安にさせてごめんね』

「っ」

『俺は、伊野尾くんだから好きなんだよ』

「……うん」

『俺も子供好きだし、女の子も好き』

「うわ、ストレートかよ」

『ふふ、でもね、伊野尾くんと比べられないくらい伊野尾くんが好きなんだよ』

「……うん」

『今すぐ、はできないけど、いつか必ず結婚しよう』

「っ、ばか」

『伊野尾くんも相当バカだよ』

また閉じ込められた腕の中で俺は確かに幸せを感じる。

床には俺達がアイドルスマイルを浮かべた雑誌が落ちてた。

(作者)

某雑誌のアンケート記事を見て萎えに萎えまくり、自己満足で書きました(T＿T)(T＿T)
早売りですのでネタバレ申し訳ないです(T＿T)