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桐山side
Aらしくないちょっと投げやりな感じ、誤魔化そうとしたんかもしれんけど気付いてるで、声が震えてること
桐山「そないにダメなことって思わんでも良いねんで、仕事をもらったのにやめるのは確かによくないことかもしれんけど
体に負担をかけながら続けるんやなくて、やめるって決断ができるのは強い人にしかできんことやで」
A「、、でもここまで頑張ったもん」
桐山「うん、頑張ったな、よく頑張ったよ」
A「無理しても頑張るって決めたから、、」
桐山「Aは限界まで頑張ったよ、えらいな?、でももうAの体は無理さえもできない状態やろ?」
A「私まだ頑張れる、、」
きっと頭では舞台をやめるって決めてるんやろうけどまだ心が受け入れられないんやろうな
桐山「A、休まなあかん時に休むのも仕事やから、もう十分頑張った」
そう言って思わず抱きしめると、ずっと涙を堪えていたAは俺の腕の中でポロポロと涙を流し震える声で言った
A「私、みやもんに舞台やめるって言う、、」
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舞台のことを伝えてみやもんが出て行ったあとのAは気が抜けたような顔をしていたけど
俺が時間になって帰ろうとしたら
A「照史くん、今日はほんまにありがとうございました
あの、みやもんに私の勉強道具欲しいって言ってほしい、、です」
桐山「っはぁ?今その身体で勉強するつもりか?」
A「、、いや、えっと」
桐山「Aさん、分かってる?今過労に高熱で倒れてるんやで?寝てないといつまでも治らんよ」
A「でも何かしてないと不安やから」
桐山「わかるよ、
じゃあもらってきてあげるから寝といて?俺が帰ってきた時にちゃんと寝てたら置いとくわ」
A「、、ありがとうございます」
まだ不服そうなAやけどゆっくりとうなづいて目を閉じた
宮本さんに事情を説明して勉強道具一式を持ってAの病室に戻ったら
言った通りにすやすやと寝ていた
そりゃそうやな、ここ最近ずっと身体に鞭打って働いて寝られへんかったやろうから
サイドテーブルにAの勉強道具が入った鞄を置いて、そっと頭を撫でてから病室を出た
桐山「無理したあかんで」
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作者名:もぎ | 作成日時:2022年4月2日 22時