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ひとしきり泣いたルシェにガープは
彼女を抱きしめたまま言った。
「ルシェ、さっき生きてちゃいけないと言ったな」
「だってかいぐんのひとたち、ずっとさがしてた…
しまにずっといたもん。」
疑わしき母親は殺せ、
そんなことを言っていた。
海軍と政府の行動が、全ての答えだった。
海賊王のその血筋は
根絶やしにしなければいけない。
海賊王の子どもなど
生きることは許されない。
幼いながらも、どこかそれを理解をしていたルシェ。
「ルシェ、ロジャーは…お前の父親はこんなことを言っていたんだ。
生きている子にも生まれてくる子にも罪はないとな。」
それは処刑前のロジャーが鉄格子越しにガープに言った言葉。
そしてお前が守れ、と一方的に約束をさせられた。
「お前達が生きてちゃいけないなんて、そんなことはない。生きてていいんだ。」
ルシェを抱きしめる腕に少し力が入る。
「例え世界中がお前達2人を否定しても、
おじいちゃんはお前達を否定しない。絶対にだ。」
否定しない、その言葉を表してるかのように
ガープはその大きな手で優しくルシェの頭を撫でた。
その言葉とガープの優しさは、ひとしきり泣いたルシェの鼻の奥をまたツンとさせた。
「ほんと…？」
「ああ、嘘なんぞ言わん。
ロジャーにな、頼まれたんだ。2人を守れと…
自分勝手なやつでな…一方的に頼んできおったわい全く…」
最初は何を勝手なことを、と思っていた。
だが、結局あの日バテリラへ行っていた自分がいた。
自分は海兵だ。
約束を果たす振りをしてそのまま2人を海軍に引き渡すことだってできた。
だが、そうはしなかった…いや、したくなかった自分がいた。
「なんで2人を引き取ったかわかるか？」
「？おとうさんに、たのまれたから…？」
「勿論それもある。だがな…
おじいちゃんは2人に生きていて欲しかった。」
元気に泣いていた生まれて間もないエースをその大きな手で抱っこしたとき、愛おしいと思った。
その大きな手を差し出して、ルシェが恐る恐るその小さな手を差し出して自分の手を握ってくれたとき、愛おしいと思った。
この子たちに生きて欲しいと思った。
それがロジャーからの一方的な約束を果たすという結果になっていた。
「おじいちゃん…」
「ん？どうした？」
少し涙声のルシェがガープの名を呼ぶ。
「ありがとう…」
ニコッと笑って、ガープの腕の中で
泣き疲れたかのようにルシェは眠りについた。
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莉亜(プロフ) - 続きはもうないんですかね？ (2021年4月3日 16時) (
レス) id: f021d660fc (このIDを非表示/違反報告)
紅葉=パラディナイト - あずきさん、良かったら私と友達になりません？ (2020年8月17日 20時) (レス) id: 878cd47afb (このIDを非表示/違反報告)
白玉あずき(プロフ) - ユウさん» 返信遅くなりすみません……！！嬉しすぎるお言葉です…！！本当にありがとうございます！！更新は不定期ですが、早く鯖とルフィに合わせられるよう頑張ります！これからもよろしくお願いいたします…！！ (2020年4月10日 23時) (レス) id: 7cdb629dee (このIDを非表示/違反報告)
白玉あずき(プロフ) - 南沢紅葉さん» 返信遅くなりすみません…！！自由奔放なガープにツッコむのは自然とダダンになってます笑ツッコミといえば新八ですね……！！それすごく嬉しいです！！更新は不定期ですが、これからもよろしくお願いいたします…！！ (2020年4月10日 23時) (レス) id: 7cdb629dee (このIDを非表示/違反報告)
白玉あずき(プロフ) - ゆくさん» ゆくさん、ありがとうございます！コメント本当に嬉しい……！！！更新頑張りますので…！今後も見ていただけたら嬉しいです…！！！！ (2020年2月12日 13時) (レス) id: 7cdb629dee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白玉あずき | 作成日時：2019年9月12日 23時
