【ONE PIECE】水と炎の姉弟

03 ページ16

また新しい朝がやってきた。

朝早い時間のコルボ山に、ガープの姿があった。
大きな鞄を持って…

ダダン一家の小屋の扉をドンドンと叩く。


やはりなかなか出ない。


再びドンドンドンドンッと叩いた。


「誰だい朝っぱらから〜〜！！
げっ！ガープ！！！！！…さん！！！」
「よう。ダダン。」


全く同じ会話をしたような気がする。


「エースはどこだ？」
「まだルシェと寝てるよ。
今日来たのもあれだろう？エースの誕生日だからだろ？」


そう、今日1月1日はエースの1歳の誕生日。

ガープはルシェのときと同様に大きな鞄に
たくさんのプレゼントを詰め込んでやってきた。

その姿は冬ということもあって
さながら、遅れてやってきたサンタクロースのようだ。


「お〜い！エース！ルシェ！
おじいちゃんが来たぞ〜！！」
「勝手にあがんな！」


またドカドカとあがりこむガープに、
ダダンは朝から大声を出すことになった。


「おじいちゃん！！」
「おお！！ルシェ！！」


騒がしいのに目が覚めたのか、
それともガープがくると分かっていたのか、
普段寝ているお部屋から元気なルシェが姿を現し
たたた〜っとガープの元へ一直線。そして、


「おじいちゃん！」
「わっはっは！ルシェは元気だな！！」


ぴょんっとガープに向かって飛び、
ガープはルシェを受け止める。


「やっぱりきた！」
「なんだルシェにはバレてたか！」
「だって！きょうはエースのたんじょうびだもん！
ぜったいにくるっておもってた！」


そう笑いながら言い、ガープにぎゅっと抱きつくルシェ。


「あう〜あう〜」
「あ！エース！！」

目が覚めていたのであろう、
元気にエースがやってきた。


「エースちゃ〜〜ん！！
ガープおじちゃんでちゅよ〜〜！！」
「あう〜！」
「おじいちゃんすごいかお」


いつぞやに見た渾身の顔をして見せると、
嬉しそうにきゃっきゃっと喜ぶエース。
真横で見ているルシェはやけに冷静だ。


「それはそうと！エース！
1歳の誕生日おめでとう！！」


ルシェを片手で抱っこして笑いながら、
後ろに置いていた大きな鞄をドンッと置いたガープ。

またか…と少々呆れ気味のダダン。
ぴょんっとガープの腕から離れ、エースの元へ向うとルシェはエースをぎゅっと抱きしめた。


「エース！おたんじょうびおめでとう！」
「あ〜う〜！」


たんじょうび、というものはよくわからないが
ルシェが優しく抱きしめてくれて、
エースは嬉しかった。

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