𝐒𝐭𝐨𝐫𝐲 23 ページ23
｢ぺんぺん、今日は一人で寝る…｣
｢なんで？｣
｢そんな気分…｣
それじゃあ尚更一緒に寝なきゃなと、ペンギンはチィオを抱き上げて膝の上に置く。
ヤダヤダとフリッパーでペンギンの両脇を叩けば、痛いなぁと言ってギュッと抱きしめチィオの身動きが取れないようにする。
｢なぁに？なんか不安か？｣
そういうのは溜め込まない方がいいと、ペンギンがそう言ってコツリと額を合わせた。
そのまま何も言わずじっとしていれば、ペンギンもそのままの体勢でじっと待つ。
その根気に、チィオは負けた。
｢…ただ、自分は無力だなぁと思って…｣
普段とても威厳のあるローが力なく沈んでいく様を見て、かなりの恐怖を感じた。
なんとかローを海面まで引き上げれたけど、体格差により完全には引き上げれなかった。
ベポのように手が使える動物であれば、小さくても顔を海面から出してあげることが出来たのに…。
甲板でローが心臓を押されている時も、何も出来なかった。
あちこちに倒れ込んだ敵を退ける手伝いも出来ない。
水中では浮力によりローをこの身体でも引き上げれたが、床に転がる大の男は重くてビクともしなかったのだ。
普段だって、突然現れた自分をすんなりとこの船に置いてくれて、私のお世話を甲斐甲斐しくしてくれる。
いつも美味しいご飯を食べさせてもらっておきながら、炊事洗濯、なにもお手伝いすることができない。
申し訳なさ過ぎてもう嫌だ…。
なんで食べた悪魔の実がペンギンになる実だったんだろう。
どうせなら、人のように手足が使えるチンパンジーとかだったらよかったのに…と、チィオは言った。
｢お前がチンパンジーだったのなら、キャプテンは助かってなかったぞ｣
チンパンジーであれば、海を深く潜水することは出来ない。
ペンギンだったからキャプテンは助かったんだ。
お前がいなければ、この船の主を失うとこだった。
そうなれば、おれたちは深く途方に暮れただろう。
｢キャプテンを助けてくれてありがとうな、チィオ｣
お前は無力なんかじゃないよ…そう言ってペンギンはチィオの背を摩る。
｢…ありがとう、ペンギン｣
｢こっちこそ、ありがとう｣
この話はもうお終い。
そう言ってベッドに沈み込み、二人は一緒に眠りについた…。
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シリアスがシリアスにならない…:( ;´꒳`;)
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もふもふ子(プロフ) - 李空さん» pixivの方で読んで下さったのですね！こちらにも訪れてくださりありがとうございます♪面白いと言っていただけてとても嬉しいです(*^^*) (2023年2月6日 23時) (
レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
李空(プロフ) - pixivで読んだけど面白い (2023年2月6日 4時) (レス) @page3 id: 36ef557338 (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - つばめさん» もっともっと見ていたいと思って頂けてとても嬉しいです！夢主さんがまだ人の姿に戻れていませんので、まだお話は続きます！この先どうお話を書いていこうか今ちょっと詰まっているので、気長に更新をお待ちいただけると幸いですm(*_ _)m (2023年1月27日 0時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
つばめ - まだ更新有りますか？ もっともっと見ていたいです (2023年1月25日 23時) (レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - にゃーちゃんさん» ありがとうございます！とても嬉しいです♪のろのろ更新ですが、頑張って書いていきますね(*^^*) (2023年1月20日 19時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふもふ子 | 作成日時：2022年11月3日 16時
