𝐒𝐭𝐨𝐫𝐲 38 ページ38
(ぺんぺん、早く帰って来て…。ぺんぺんお願い…むりっ！)
ジーーーーっと、チィオを見つめる人がいる。
五歳くらいの、女の子。
ペンギンが店へと入ってからすぐにチィオがいる荷物の前へとやって来て、口に指を当てながらジーーーーっと見てくるのだ。
なになになに！？と焦りつつ、身動きしないように頑張る。
(お願い、早く行ってー！目が乾きそう！)
子供は鋭いし、素直。
瞬きをしようものなら、なんて声を上げられるか…。
近付いてきた時に目、閉じとくんだったとチィオは後悔した。
早く早く早くと願いも虚しく子供はさらに近付いてきて、ぎゅむっとチィオを掴んでリュックから取り出し、そのまま歩き出した。
(ちょっと待ってえぇぇ！？なんで！？いやん誘拐ー！！)
ウソでしょ！？と思いつつも、なすすべもなくプラプラと連れ歩かれて、ママー！女の子は母親の元にたどり着いた。
胸に抱いているチィオを見て、そのぬいぐるみどうしたの？と母親が問いかけると女の子は、捨てられてたから拾ったの！と元気よく答える。
(いやいやいや待って！？私大量の荷物と一緒にいたよね！？)
どうしてそういう思考になる！？子供は分からん！とチィオは顎を外す勢いで口を開けて呆れたくなるが、グッと我慢する。
元の場所に置いてきなさい！と言うのを期待していたのだが、あらそう、まあいいわと母親は許してチィオは途方に暮れそうになった。
母親と女の子は手を繋いで歩き出し、どんどんと荷物から遠ざかりはじめて焦ってきた。
どうしよう…と思う。
このまま家に連れ帰られてしまえば、脱出が困難になる。
そうなれば、もう皆とは会えなくなってしまうかもしれない…。
せっかく居場所が見つかったと思ったのに。
こんな姿を受け入れてくれて、仲良くなれたのに…。
自分を抱いているのが大人の男であれば、気にせずもがいて脱出した。
大人の女の人も、かな。
でも自分を抱いているのは小さな女の子だ。
暴れて硬いフリッパーが当たってしまえば、痣になる。
足の爪が当たって、傷付けてしまうかもしれない。
そうなれば罪悪感が半端ないかも…とチィオは思い、ハァ…とため息をつきたくなった。
でもこのままじゃ本当に連れ去られちゃうと、しょうがないかともがこうとした瞬間、見つけた！と声が聞こえた。
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もふもふ子(プロフ) - 李空さん» pixivの方で読んで下さったのですね！こちらにも訪れてくださりありがとうございます♪面白いと言っていただけてとても嬉しいです(*^^*) (2023年2月6日 23時) (
レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
李空(プロフ) - pixivで読んだけど面白い (2023年2月6日 4時) (レス) @page3 id: 36ef557338 (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - つばめさん» もっともっと見ていたいと思って頂けてとても嬉しいです！夢主さんがまだ人の姿に戻れていませんので、まだお話は続きます！この先どうお話を書いていこうか今ちょっと詰まっているので、気長に更新をお待ちいただけると幸いですm(*_ _)m (2023年1月27日 0時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
つばめ - まだ更新有りますか？ もっともっと見ていたいです (2023年1月25日 23時) (レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - にゃーちゃんさん» ありがとうございます！とても嬉しいです♪のろのろ更新ですが、頑張って書いていきますね(*^^*) (2023年1月20日 19時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふもふ子 | 作成日時：2022年11月3日 16時
