𝐒𝐭𝐨𝐫𝐲 20 ページ20
人の姿に戻れぬまま三ヶ月ほど経とうとしていた頃、チィオは初めての敵襲に遭遇した。
｢キャプテン！敵船が見えるよ！｣
双眼鏡を片手にベポがそう言い、お、久々に腕が鳴るなぁと何故か彼らは張り切り、チィオは理解できないという目を向け、まあ彼らは戦闘の腕に自信があるということかと、無理やり自身に納得させる。
お前は物陰にでも隠れていろと船内に押し込められてしばらく経った頃、金属などがぶつかり合う音が響き始めた。
いつまで待てばいいのだろう。
いつこの喧騒はなりやむのだろう。
彼らは、大丈夫なのだろうか…。
そう思っていれば、カチャリと静かに甲板へと出る扉が開かれて、ぬっと人影が現れた。
それは見慣れぬ人物で、チィオはギュッと心臓が縮み上がる。
極力目立たぬよう“コガタペンギン”の姿となっているチィオは、すぐ足元にいたが小さくて視界に入らなかったのか、敵は気づかずに船内の奥へと進んでいく。
多分、船内を物色しに来たヤツだと思ったが、この姿ではどうすることも出来ない。
どうしようと、開かれたままの扉の隙間からローたちの姿を探せど圧倒的に敵の数が多すぎて、この小さな身体では足元ばかりが見えてなかなか見つけられずもどかしい。
広いとは言えないこの船の甲板でこれだけの数がいれば、戦いにくいだろう。
彼らは無事なのかと、焦燥感に駆られる。
しばらくすれば、敵がバタバタとどんどん倒れ始めるので、少し安堵した。
傷など負っていないだろうかと敵の隙間からじっと目を凝らして様子を伺っていれば、初めに姿を確認できたのはローだった。
刀を振り回し能力を使い、ピンピンとしている姿にホッする。
でも、その束の間…。
ローの後ろで倒れていたヤツが、むくりと身を起こした。
あっと思った一瞬の後、ソイツがローの襟首を掴み、欄干の外へと放り出したのだ。
｢｢｢キャプテンっ！！！｣｣｣
そう、みんなの焦った声が聞こえてきた。
そうだ…とチィオは思い出す。
能力者は水に浸かれば、身体の力が抜けて身動きが取れなくなると…。
ドッドッドッドッと、心臓が早鐘を打ち始めた。
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もふもふ子(プロフ) - 李空さん» pixivの方で読んで下さったのですね！こちらにも訪れてくださりありがとうございます♪面白いと言っていただけてとても嬉しいです(*^^*) (2023年2月6日 23時) (
レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
李空(プロフ) - pixivで読んだけど面白い (2023年2月6日 4時) (レス) @page3 id: 36ef557338 (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - つばめさん» もっともっと見ていたいと思って頂けてとても嬉しいです！夢主さんがまだ人の姿に戻れていませんので、まだお話は続きます！この先どうお話を書いていこうか今ちょっと詰まっているので、気長に更新をお待ちいただけると幸いですm(*_ _)m (2023年1月27日 0時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
つばめ - まだ更新有りますか？ もっともっと見ていたいです (2023年1月25日 23時) (レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - にゃーちゃんさん» ありがとうございます！とても嬉しいです♪のろのろ更新ですが、頑張って書いていきますね(*^^*) (2023年1月20日 19時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふもふ子 | 作成日時：2022年11月3日 16時
