❥❥❥ ページ22
｢ベルーガ！｣
｢ペンギンさんっ｣
ただの風邪だってな、よかった…と、ペンギンさんが優しく抱きしめてくれる。
来てくれたことに安堵して、キュッと服をつかんだ。
食堂に水を貰いにいったらそこで珍しくベルーガが寝ていて、何度呼びかけても反応がなく、揺さぶった身体の熱さに驚いたとペンギンさんは眉を下げて、さらりと私の額を手の甲で撫でた。
｢キャプテンから聞いた。これからは体調が悪かったらちゃんと言ってくれよな。あと、気付いてやれなくてごめん｣
｢ううん、ペンギンさんは悪くない。ごめんなさい…ちゃんと言うね｣
絶対だぞ…とそう言わてれ、肩をそっと掴んでベッドへと倒される。
毛布をきっちりと首元まで上げてくれて、額にタオルが置かれた。
｢水、温くなってるから変えてくるよ｣
そう言って容器を持って立ち上がった姿にまた心の奥がツンとして、おもわずペンギンさんのつなぎの腰元を摘んで引き止めてしまった。
｢ん？どうした？｣
｢…あの、えっと…｣
行かないで…と口にしそうになったけど、そんな子供じみたこと言えなくて…。
ゆるりと首を振って何でもないと伝えると、ペンギンさんはふっと微笑んですぐ戻ると頭を撫で部屋を出ていった。
再度、空虚感が襲ってくる。
寂しい…苦しい…そばに、いて…。
部屋に独りでいるのは、もう嫌だ。
そう思って、ハッハと呼吸が苦しくなってくる。
このまま、放っておかれるんじゃないか…。
ペンギンさんたちはそんなことしないってわかってるけど、今までの記憶がそう思わせる。
この船の人たちの温もりを知った今、独りは、嫌…。
怖い…言えば、よかった…。
たった一言…行かないでって。
そばにいてって。
たったの一言でよかったんだ。
子供じみたことと思わず、伝えれば…。
すぐ戻るって言っていたけど、待てない。
自分からペンギンさんのもとに行こうと思って身を起こし、ぺたりと床に足を付ける。
足を踏み出せば、力が入らずガクッと膝が折れ思い切り転んでしまった。
何故か、ほろほろと涙が溢れてくる。
起き上がろうとしても、気怠い身体はもう言うことを聞いてくれなかった。
寂しいよ…早く、戻ってきて…。
すぐ戻ると言った割には遅くて、やっぱりもう来ないんじゃないか…そればかりがぐるぐると巡る。
弱くなった心がじくじくと悪い思考に侵食され、苦しくて自分を守るように気怠い身体をグッと丸め込んだ。
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もふもふ子(プロフ) - モノクロさん» すみません！コメント見落としていました( ;´꒳`;)リクエストありがとうございます！頑張って書きますので、待っていてくださいね♪私のお話でもっとペンギンを好きになってもらえたら嬉しいです！ぜひ結婚を前提にお付き合い下さい( *´꒳` ) (2023年1月20日 19時) (
レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
モノクロ - 初コメお邪魔します。リクです。ベルーガちゃんと、ペンギンの共闘かペンギンをベルーガが庇って怪我しちゃう的なヤツ書いてほしいです。作者様の書くペンギンかっこよすぎです。結婚前提に付き合ってください。 (2023年1月3日 19時) (レス) id: 668dfd3812 (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - ライキさん» 喜んで頂けてよかったです(*^^*)リクエストありがとうございました！書いていてとても楽しかったです♪またお話を更新した歳はぜひ覗きに来てくださいっ (2022年11月19日 11時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
ライキ - うわぁぁぁぁぁぁぁありがとうございます！！！！すごくすごいです！！語彙力がなくて申し訳ないんですけど…もうほんとに！！かわいいです！、ありがとうございます！ 理想以上すぎて！ありがとうございます！ずっと応援させてもらいます！！！ (2022年11月18日 18時) (レス) id: c3cdfe919e (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - 防弾チョッキ（初心者）さん» そう言って頂けて嬉しいです！ホッとしました( ´▿` )リクエストありがとうございました！また更新した際は、ぜひ覗きに来てください♪ (2022年11月10日 18時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふもふ子 | 作成日時：2022年10月26日 20時
