雛鳥の足跡…89こ 番外編：新年 2 ページ43
｢あれからも寝ずに仕事を？｣
｢いや、気づいたらいつの間にか寝ちまってたよい｣
あらまぁと、くるりと身体を捻りAはマルコの頬に手を当てさっと親指で目の下を擦り、お疲れですねと苦笑した。
そのあとに両手で顔を引き寄せられてそっと唇が合わさり、ふわりと温かな氣が内側に入り込んでくる。
その心地のいい感覚にふっと力を抜き、マルコは身を任せた。
｢いかがですか？｣
｢目も頭の重さもなくなった。ありがとな｣
するりと唇が離れ、そう微笑んで聞いてくるAの額へと口付けを贈った。
お前は仮眠したのか？と問うと、なんだかそわそわして眠れなくて、随分と前からここに来たと苦笑するA。
どこかに出かける前の子供かとクスクス笑えばぷくりと頬を膨らます。
揶揄ってすまねぇよいとその可愛らしい頬にチュッと吸い付き、それでこんなに冷えきってるのかと、温めてやるようにそっと抱き直した。
もうそろそろだろうとジッと二人で前を見据えていれば、チカリと光が目に飛び込んできてあっ！とAが声を上げる。
徐々に徐々にと登ってきて半分ほど顔を出せば、何も遮るもののない広い海一面がキラキラと輝き出す。
その光景にAはすごい…と感嘆の声を漏らし、日の出を見ようと甲板に集まっているクルー達からも歓声が上がった。
｢いつもと変わらない太陽のはずだけど、初日の出というのはなんだか特別な感じがありますね｣
｢そうだな｣
こうして新年の日の出をじっくりと見るのは初めてだとAは言う。
年末から年始にかけてはいつもパーティーの準備や接待、謁見などで大忙しだったと。
国を上げての催しは、騎士としてではなく王女として参加しなくてはいけなかった。
早朝から叩き起されあれこれと侍女たちに身なりを整えられ、終わる頃には日はもう全て顔を出している。
このようにゆっくりと過ごす暇などなかったとAは懐かしんだ。
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もふもふ子(プロフ) - ミクリさん» いえ、とんでもない！くっつく時を楽しみにしててください(*^^*) 本当に！マルコさんはどんなデートをしてくれるんでしょうかね。しっかりと計画する派か、その時の気分で行く所を決める派か…うん、マルコならどっちでもよい(*´艸`) (2023年3月1日 14時) (
レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
ミクリ - もふもふ子さん» ちゃんとした恋人になるストーリーは決まってたんですね！失礼いたしました（汗その時が楽しみです♪マルコとデート本当にしてみたい…ｗ (2023年2月28日 18時) (レス) id: dfbdb02535 (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - ミクリさん» もう恋人のような関係ですが、本当に恋人になるタイミングは一応考えてあるんです〜( ^ω^)デートですねっ。じゃあ考えていたお話にプラスして考えてみます(˶'ᵕ'˶ )︎ (2023年2月28日 7時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
ミクリ - もふもふ子さん» クリスマスと内容が被ってしまうのでしたらいっその事どこかの島でバレンタインデートしちゃってください！！ｗなんならその番外編デートで恋人になっちゃっても良いですよ(/ω＼)既に恋人のようないちゃラブ具合ですが…ｗ (2023年2月26日 18時) (レス) id: dfbdb02535 (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - いつもコメント下さりありがとうございます！番外編ばかりで申し訳ないです。バレンタインのお話はクリスマスに書いたお話と似てるな…と思ってやめちゃったんです( ᐛ )似ててもいい！ともし需要がおありでしたら、大遅刻ですが書かせて頂きます(*^^*) (2023年2月24日 20時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふもふ子 | 作成日時：2022年9月27日 23時
