雛鳥の足跡…88こ 番外編：新年 ページ42
カリカリとペンが走る音と、ハァ…というため息だけが仕事部屋で響く。
部屋の外ではクルーたちの騒がしい笑い声が湧いている。
夜0時を回り、新しい年を迎え宴の延長で皆ハメを外しているのだ。
だが、マルコだけは新年の挨拶を終えれば仕事部屋へと引き篭った。
年末までに仕事を終わらせたはずだったのだが…。
今年分の書類たちをファイリングしていれば何枚か提出されていないものか発覚し、年明けギリギリまで未提出者のケツを叩いてなんとか仕上げさせた。
それを今確認し修正中で、ハァ…とまたため息が出た。
Aも手伝うと何度も言い張っていたが、こちらにきて初めての年越しだ。
ゆっくり楽しんで貰いたいと思い断れば、ちらちらとこちらを見ながら去っていく様子がとても可愛らしく、それを思い出して口元が弧を描いた。
ふっと意識が浮上する。
自分はいつの間に眠ってしまったのだとマルコはふるふると頭を降った。
グッと目頭を押さえしっかりと頭がクリアになった頃に、そういえば！と焦り時計を見る。
午前5時…2分前。
よかった、危ないとマルコは胸を撫で下ろし、ささっと髪や服を手で撫でて整え、仕事部屋を後にした。
向かうのは見張り台。
Aが去り際に、特等席を譲ってもらったから来れそうだったらぜひ来てくださいねと言っていた。
きっとAは行けなかったとしても怒ったり悲しんだりはしないだろうが、自分と共にと望むなら叶えてやりたいとマルコは思う。
｢結構ギリギリになっちまったよい｣
｢まぁ、マルコ！｣
ひょこりと顔を出せばAは嬉しそうに声を弾ませて立ち上がり、マルコの手を取って見張り台の中へと導いた。
座ってと導かれて腰を下ろし、落ちているブランケットを拾っているAの腰に腕を回して引き寄せれば、わっと驚いた声を上げてこちらへなだれ込んでくる。
腕の中へとやってきたAを脚の間へと抱き込み、手に持つブランケットをそっと取り上げてバサリと自分ごとAを包み込んだ。
｢ふふっ、温かい…嬉しいです｣
｢そりゃよかったよい｣
そう言って力を抜いて預けてくる背の重さが心地いい。
本当に嬉しそうに漏らす声色に、間に合ってよかったとマルコは思った。
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もふもふ子(プロフ) - ミクリさん» いえ、とんでもない！くっつく時を楽しみにしててください(*^^*) 本当に！マルコさんはどんなデートをしてくれるんでしょうかね。しっかりと計画する派か、その時の気分で行く所を決める派か…うん、マルコならどっちでもよい(*´艸`) (2023年3月1日 14時) (
レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
ミクリ - もふもふ子さん» ちゃんとした恋人になるストーリーは決まってたんですね！失礼いたしました（汗その時が楽しみです♪マルコとデート本当にしてみたい…ｗ (2023年2月28日 18時) (レス) id: dfbdb02535 (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - ミクリさん» もう恋人のような関係ですが、本当に恋人になるタイミングは一応考えてあるんです〜( ^ω^)デートですねっ。じゃあ考えていたお話にプラスして考えてみます(˶'ᵕ'˶ )︎ (2023年2月28日 7時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
ミクリ - もふもふ子さん» クリスマスと内容が被ってしまうのでしたらいっその事どこかの島でバレンタインデートしちゃってください！！ｗなんならその番外編デートで恋人になっちゃっても良いですよ(/ω＼)既に恋人のようないちゃラブ具合ですが…ｗ (2023年2月26日 18時) (レス) id: dfbdb02535 (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - いつもコメント下さりありがとうございます！番外編ばかりで申し訳ないです。バレンタインのお話はクリスマスに書いたお話と似てるな…と思ってやめちゃったんです( ᐛ )似ててもいい！ともし需要がおありでしたら、大遅刻ですが書かせて頂きます(*^^*) (2023年2月24日 20時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふもふ子 | 作成日時：2022年9月27日 23時
