雛鳥の足跡…81こ ページ35
シャランと音が鳴り止み、胸の前で手を交差させてパチリと鉄扇を閉じる。
その途端、ドッと歓声が湧きAの肩が跳ねた。
えっと思いキョロキョロと辺りを見渡せば、自分を中心に人々に囲われている事に気が付いた。
みなこちらを見ていて、綺麗！凄い！美しい！などと賞賛の声が飛んできて、こんな事になるとは思っていなかったAの頬がじわじわと赤く染まってくる。
どうしよう…そう思っていれば、チャリンと足下にお金が飛んできて、それを皮切りに次々にAへ投げ銭が飛ばされた。
｢え、やだ…ちょっと待って下さいっ！｣
小銭だけでなくお札まで飛んでくるものだから、Aはあわあわと慌てる。
｢待って下さい！私、みんなと同じようにただ音楽に合わせて踊ってただけで…｣
それでも鳴り止まぬ歓声と投げ銭に困り果てていれば、背後からトントンと肩を叩かれた。
振り返ればぬっと目の前に籠か現れて少し身を引く。
｢よかったらコレ使って｣
｢あ、ありがとうございます…｣
そう言って籠を手渡されて見える顔は、楽器を演奏していた人達だった。
さあ拾った拾ったと言われて流されるように一緒に散らばるお金を拾い集めていく。
次の演奏は十三時からだ！よろしくー！と奏者から声が飛べば、人垣は散って少し静かになった。
｢すげー舞だったな。思わず弾く手を止めちまいそうになったわ｣
｢まぁ、ありがとうございます！皆さんの演奏もとても素敵でした｣
綺麗な音色を奏でていましたが、見たことの無い楽器ですとAが言えば、これは自分たちの故郷だけで採れる木材で作る民族楽器だと教えてくれた。
音色を聞いて気に入ってくれた人達が買って行くのだという。
なるほど、買いに求めに来る人達だけではなくこうして売り込みに来る人達もいるのかとAはこの島の事を知った。
はいっと、拾い集めた投げ銭の入った籠を手渡され条件反射で受け取ってしまう。
｢待って、これはあなた達のものですっ｣
音楽に合わせて踊っていた人たちと同じように自分も踊っただけだとAは籠を突き返す。
｢いいや、これはアンタのだよ嬢ちゃん｣
みんな、嬢ちゃんに向けて投げてただろう？
嬢ちゃんの踊りの技術に賞賛して与えられたものだと、精悍な顔をした四十を超えたあたりの男がそう言ってポンポンと肩を叩いた。
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もふもふ子(プロフ) - ミクリさん» いえ、とんでもない！くっつく時を楽しみにしててください(*^^*) 本当に！マルコさんはどんなデートをしてくれるんでしょうかね。しっかりと計画する派か、その時の気分で行く所を決める派か…うん、マルコならどっちでもよい(*´艸`) (2023年3月1日 14時) (
レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
ミクリ - もふもふ子さん» ちゃんとした恋人になるストーリーは決まってたんですね！失礼いたしました（汗その時が楽しみです♪マルコとデート本当にしてみたい…ｗ (2023年2月28日 18時) (レス) id: dfbdb02535 (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - ミクリさん» もう恋人のような関係ですが、本当に恋人になるタイミングは一応考えてあるんです〜( ^ω^)デートですねっ。じゃあ考えていたお話にプラスして考えてみます(˶'ᵕ'˶ )︎ (2023年2月28日 7時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
ミクリ - もふもふ子さん» クリスマスと内容が被ってしまうのでしたらいっその事どこかの島でバレンタインデートしちゃってください！！ｗなんならその番外編デートで恋人になっちゃっても良いですよ(/ω＼)既に恋人のようないちゃラブ具合ですが…ｗ (2023年2月26日 18時) (レス) id: dfbdb02535 (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - いつもコメント下さりありがとうございます！番外編ばかりで申し訳ないです。バレンタインのお話はクリスマスに書いたお話と似てるな…と思ってやめちゃったんです( ᐛ )似ててもいい！ともし需要がおありでしたら、大遅刻ですが書かせて頂きます(*^^*) (2023年2月24日 20時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふもふ子 | 作成日時：2022年9月27日 23時
