雛鳥の足跡…48こ ページ49
こんな時間にそんな格好でいられちゃあ、おれも男なんでね…と、押し倒した拍子にふるりと揺れる膨らみを見てか、マルコは喉を鳴らす。
そのマルコの様子を見て、Aの心はドクリとザワついた。
じっとマルコを見つめてしまっていれば、ちょっとは抵抗しろよいと、ペちりと額を叩かれた。
｢ま、マルコさんに触れてもらうのは、なぜか安心して…｣
そんなことを言うAに、マルコは頭を抱えた。
｢他のクルーにこうされたらどうすんだ｣
｢それは…全力で拒否、します｣
少し思案してそう言ったAにため息をつくが、自分は信頼を置いてもらっているのだと思うとマルコは心が擽ったくなった。
そっとAの唇の端へと口付ければ、カッと顔を赤くしマルコの唇が触れた部分を手で押える。
服を着ておいでと解放してやると、慌ててベッドを降りる様子がとても可愛らしいと思いつつ、マルコは一度自室へと戻った。
Aの部屋へと戻ってくれば、Aは着替え終わりベッドにちょこんと座っていて、その隣へと座って持ってきたものを手渡す。
｢これはなんですか…？｣
｢傷薬だよい。あとで塗っておいてくれ｣
そう言ってマルコは胸元をトントンと示す。
痕が残らなければいいが…と、Aが掻き毟ってしまった胸元のことを憂う。
本当にどこまでも優しい人だと、Aは思った。
そのまま少し話しをする。
この島はどうだと聞けば、自分がいた国とよく似ていて住みたいと思ったとAが言って、ぴくりとマルコの肩が跳ねたが、きっとあの惨劇を思い出すからやめておくと眉を下げてAは笑った。
きっと思い出すのはそれだけじゃないだろう…と、更に心に傷を負ったであろうAをマルコは見やる。
でも、もう少しAと一緒にいれることにマルコは嬉しく思った…。
それじゃあおやすみと部屋に戻ろうとしたマルコの大きな手を、Aの小さな手が引き止めた。
少し不安そうに見つめてくる瞳に、マルコは眉を下げて笑い、一緒に毛布へと潜り込んだ。
そっと抱き込んで頭を撫でてやれば、安心しきったように力を抜くAに、愛しさが込み上げる。
住む島なんか見付けずに、ずっとこの船にいりゃあいいのに…と、マルコは思ってしまった…。
※ここまでお読み頂きありがとうございました※→←雛鳥の足跡…47こ
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もふもふ子(プロフ) - 如月さん» ありがとうございます(*ˊ˘ˋ*) (2022年10月6日 22時) (
レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - もふもふ子さん» かわいいから問題無しです！！ (2022年10月6日 19時) (レス) id: 4efb850e8a (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - 如月さん» 幼女な夢主さんが好きで来られた方々には紛らわしい題名ですよね…申し訳ないです… (2022年10月6日 13時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - 雛鳥って書いてあるから子供かな？って思ったけど成人してたわ (2022年10月6日 12時) (レス) @page7 id: 4efb850e8a (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - thmrt1214さん» ありがとうございます！このお話でマルコさんをもっと好きになって頂けて大変光栄です！続編は大人のお話を入れ込んでいきますので、未成年の方は閲覧できないように設定している、ということでごさいます。 (2022年9月27日 23時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふもふ子 | 作成日時：2022年9月17日 4時
