雛鳥の足跡…32こ ページ33
数日経ったある日、この辺の妖精と仲良くなっておこうとAは船尾にて呼びかけていた。
そして集まってきた妖精たちの話に、驚愕する。
本当？と問えば、みな頷き、ならば迷ってる暇はないと、Aは駆け出した。
目指すは操舵室。
失礼します！と勢いよく扉を開けば、こちらに集まる航海士たちの視線。
｢もうすぐサイクロンが来ます！この大きな船体でも危ないほどのっ。航路を逸らしてはもらえませんか！？｣
それに航海士たちは声を上げて笑う。
こんなに雲ひとつなく晴れているというのに、そんなことがあるわけないと、取り合ってもらえない。
先ほど言葉を交わした妖精たちが教えてくれた。
自然に存在する者の言うことは、間違いない。
でも、どんなに必死に訴えてもけらけらと笑われるだけだった。
こうなればとまた駆け出し、訪れた先は大きな扉。
失礼も承知で許可なく飛び込めば、多少驚かれたもののどうしたと優しく問うてくれる。
｢もうすぐとてつもなく大きなサイクロンが現れます！お願いです白ひげ様、航路を逸らして頂けませんか！？この大きな船でも危険なんですっ。妖精たちが、教えてくれました！｣
ちらりと一瞬青空が覗く窓を見遣り、わかったと頷いてくれた。
｢航海士どもに言ってきてくれ｣
｢先ほど行きましたが、取り合って頂けませんでしたっ｣
｢ならマルコにッ！？｣
そう話している時にぐらりと大きく船が揺らぎ、それに足を取られ倒れ込んでしまう。
まさかと思い急いで立ち上がり扉を開けば、ビュオッと生暖かくねっとりとした嫌な風が身体にまとわりついた。
外は先ほどまで澄んだ青だったというのに、一瞬で澱んだ灰となる。
手遅れだ…と悟った。
｢白ひげ様、もう駄目ですっ。サイクロンへと入ってしまいました！！｣
｢…どうにか出来そうか？｣
｢妖精たちに力を借りて、なるだけ安全な道を教えてもらいます！｣
そこに、親父やべェぞ！と声を上げマルコが入ってきて、Aがいたことに驚き目を見張る。
｢Aが道を切り開いてくれるそうだ。航海士どもにAの指示に従えと言ってこい｣
｢わかったよい！｣
｢A、この船を頼んだぞ｣
｢最善を尽くします！｣
これで航海士と連絡を取れと電伝虫を渡されマルコとともに駆け出し、Aは全体が見渡せるブリッジへと駆け上がった。
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もふもふ子(プロフ) - 如月さん» ありがとうございます(*ˊ˘ˋ*) (2022年10月6日 22時) (
レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - もふもふ子さん» かわいいから問題無しです！！ (2022年10月6日 19時) (レス) id: 4efb850e8a (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - 如月さん» 幼女な夢主さんが好きで来られた方々には紛らわしい題名ですよね…申し訳ないです… (2022年10月6日 13時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - 雛鳥って書いてあるから子供かな？って思ったけど成人してたわ (2022年10月6日 12時) (レス) @page7 id: 4efb850e8a (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - thmrt1214さん» ありがとうございます！このお話でマルコさんをもっと好きになって頂けて大変光栄です！続編は大人のお話を入れ込んでいきますので、未成年の方は閲覧できないように設定している、ということでごさいます。 (2022年9月27日 23時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふもふ子 | 作成日時：2022年9月17日 4時
