雛鳥の足跡…96こ 番外編：Happy Valentine 4 ページ1
島が小さく見えた頃、偵察へと飛び立ち、海軍や他の海賊団はいないか…と慎重にガヤガヤと賑わう街並みの様子を見て回っていれば、ふと目についたものがあった。
それを手に取って店のおばさんへと手渡せば、おや、あんたの故郷(ところ)のバレンタインは男から女に渡す習慣なのかい？とにこやかに言われた。
バレンタインは、女が好きな男へとチョコレートなどの贈り物をする…という認識しかないマルコは首を傾げていれば、あら違うのかいとおばさんは目を丸くする。
基本は女から男へ…が大半だろうが、男から女へ…というところもあるのだと教えてもらった。
昔は恋人や夫婦が愛を祝う日、片想いの人が好きな人へ気持ちを伝える日というのが主流であったが、今では友達同士やお世話になっている人へ感謝を贈る日としても賑わっているという。
｢それでお前に日頃の感謝を贈ろうと思ってな｣
そう言ってマルコはコトリ…とAの目の前に可愛くリボンの掛けられた箱を置いた。
まあ…と目を丸くして、開けても？とAが問う。
マルコが頷けば、しゅるりと丁寧にリボンを解き、そっとフタを開けた。
｢わぁ、なんて綺麗なチョコレートなのかしら｣
妖精ですね…と、Aは箱を大事そうに持ってまじまじと見つめた。
物語の絵に出てくるような、妖精の形に彫られたチョコレート。
｢実際の妖精がどんなものか分からないが、お前にピッタリだと思ってな｣
｢綺麗すぎて、食べるのが勿体ない…｣
Aが本気でそう言えば、マルコが可笑しそうにクツクツと笑った。
とても嬉しいけれど、でも、感謝されるようなことはしてないわ…とAが首を傾げれば、感謝してもしきれない…とマルコは言う。
お前のお陰で仕事は捗るわ徹夜してもお前が疲れを取り除いてくれるし、何より、毎日元気な親父の姿が見れること…。
｢本当、感謝しても仕切れねェよい｣
｢そんなの…私がやりたくてやっていることなのに…｣
｢だとしても、それがおれは…おれたちは嬉しいんだ｣
｢それだったら、私の方が感謝することいっぱいだわっ｣
焦ったように言えば、ならお相子にしようとマルコは柔い瞳をしてAの頭を撫でる。
クッキー1枚と今日色々としてもらった分では釣り合わないわとむくれても、よいよいと流されるだけでAはなんだか悔しかった。
雛鳥の足跡…97こ 番外編：Happy Valentine 5→
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もふもふ子(プロフ) - あっぷるさん» お読み下さいましてありがとうございます！キュンをお届けできてよかったです(*^^*)色んなお話に浮気してしまっているのですが、こちらも頑張りたいと思います！ (6月10日 1時) (
レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
あっぷる(プロフ) - マルコにキュンキュンしっぱなしです♡続きが見たいので更新楽しみにしてます！ (6月8日 15時) (レス) @page4 id: 275f8d86d6 (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - ミクリさん» うふふ、楽しんで頂けたようでなによりです♪ いえいえ、ハッ、書かなきゃ！！という気にさせて頂けるのでミクリ様のコメントにはいつも助けられています(*^^*)感想頂けてとても嬉しいのですよ(*´艸`) (2023年3月10日 1時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
ミクリ - あれ？いつの間にか３に入ってたｗそして甘々バレンタインのお話の更新ありがとうございます！！楽しく読ませていただきました♪もふもふ子様にはいつも急かしてしまっているような気がして申し訳ないです…⤵でもマルコといちゃラブ出来るならっ！ｗ (2023年3月8日 21時) (レス) @page4 id: dfbdb02535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふもふ子 | 作成日時：2023年3月6日 23時
