11.せいかぁい ページ15
NO SIDE.
『やっぱそっかあ……』
太宰「その反応だと分かっていたのかい?」
『うん、“僕”と一緒に考えてたときにそれにたどり着いたんだよね』
二人は襲い来る白虎から身を躱しながら淡々と話す。
太宰「じゃあ、
『うーん……まあね!でもその様子だと分かってるんですよね??』
太宰「ふふっ、バレてたかぁ」
この会話、一見ただの会話に思えるが“白虎から逃げながら”話しているのだ。
普通だったら一発でアウトだがそれすらもなく、さらに頭まで働かせながら動いている。
紛れもなく2人は異常であった。
『ほら、勿体ぶらずに言っちゃってよ。僕もう疲れた』
太宰「…そうだね、ならば私の見解は…」
太宰は口を開く。
太宰「君はメデューサについて、情報を知ってるんじゃない…
────Aちゃん、君がそのメデューサなんだよ」
『せいかぁい♡』
太宰からその一言が発せられた瞬間、Aはまるで“御名答”とでも言うかのようにニンマリ笑った。
『ねぇ、じゃあ次は僕が太宰サンについて当ててもいい?』
太宰「……いいよ」
『太宰サンの異能はー、異能無効化の能力なんじゃない?』
太宰「………驚いたな、そこまでハッキリ解られるとは思わなかったよ」
太宰は頷いて振り向く。
そこには目前まで迫った白虎の姿があった。
太宰「虎に食い殺される最後というのも…まぁ、悪くはないが」
『僕はやだよ』
太宰「まぁまぁ。………君では私を殺せない。私の異能は触れた全ての異能を………」
太宰が白虎に触れると、光の羅列が広がって白虎の姿は敦に戻った。
太宰「──無効化する」
敦は眠ったまま太宰に受け止められるが、男と抱き合う趣味はないなどと言われ手を離されてしまう。
『おおっと!!!!』
そんな敦が頭を打たないように、Aは素早く敦をキャッチしてゆっくりと寝かせた。
………自身の膝に。
そんなAと敦を見た太宰は言う。
太宰「敦くんだけずるい!!私もAちゃんに膝枕されたい!!」
『なんで膝枕ごときでそんなに……』
太宰「ごとき?膝枕は男の夢!ロマン!!とにかく私にもしてくれたまえ!!」
『えーでも今は敦の頭乗ってるからなぁ』
太宰「敦くん退いて!!」
『眠ってるから叫んでも意味ないよ!!』
そんなAたちに、怒鳴り声が聞こえてきた。
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宵凪(プロフ) - ただの一般人さん» ひょえわぁ!?!?めちゃくちゃ褒めてくださる……✨✨✨めっちゃ励みになります、ほんとにありがとうございマス…!!これからも更新頑張ります、ぜひ2もよろしくお願いします〜〜!! (2023年4月20日 7時) (レス) id: 828efe0dfb (このIDを非表示/違反報告)
ただの一般人 - すっ…すごい…!!絵も物語も上手いだなんて…。宵凪さんの文の書き方と絵柄が、めっちゃ好きですちょっとわけてくれませんかお願いします(切実)カゲプロも文ストも好きなのでもう…ダメだ好きすぎた(遺言) (2023年4月20日 2時) (レス) id: 3f9059dfb5 (このIDを非表示/違反報告)
宵凪(プロフ) - りりり ( ´・ω・)(・ω・` )@受験多忙さん» りりりさんありがとうございますッッ!!㊙エピソード好評で何より……!これからも頑張りマス!応援ありがとうございます!!! (2023年2月19日 10時) (レス) id: 47abe22f42 (このIDを非表示/違反報告)
りりり ( ´・ω・)(・ω・` )@受験多忙(プロフ) - 途中で出てくる㊙エピソードと一緒に読むと更に楽しめて良いと思いました!!続編も出てるみたいなので拝見させて頂きます!あくまでもご自分のぺースで頑張ってください…!! 長文失礼いたしました! (2023年2月19日 1時) (レス) id: 287586b201 (このIDを非表示/違反報告)
りりり ( ´・ω・)(・ω・` )@受験多忙(プロフ) - 遅くなりましたが、イベント参加ありがとうございました…!! 夢主の目の設定がかっこいしテンションブチ上がってる中垣間見せるクールな一面が素敵だと思いました!! というか織田作…めっちゃ気になるし敦君の想いがどうなっちゃうのかも気になります… (2023年2月19日 1時) (レス) id: 287586b201 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宵凪 | 作成日時:2023年1月22日 12時