13.囚われる ページ18
NO SIDE.
国木田の言葉を遮るようにAから放たれた言葉は、国木田だけでなくその場の全員を驚愕させた。
与謝野「……じゃア、その子が……」
太宰「はい、“メデューサ”ですよ与謝野さん」
月光を背にして佇むA。
その目は赤に濁り始めていた。
乱歩「……なんでそんなに探偵社に入りたくないの?」
沈黙を破ったのは乱歩。
Aはそれに間髪入れずに答えた。
『え?言ったじゃん「自由に生きたい」って』
太宰「……自由に」
『そ。何かに囚われるのはもう懲り懲りなんだよ』
賢治「……そうですか」
太宰「…………ならこれでどうだい?“探偵社に入っても君の強い願いのある行動の妨げはしない”」
『!』
太宰の提示する条件。
これは「探偵社のルールは基本は守ってもらうけど、いざとなったら独断で動いてもよし」ということを意味していた。
『……まあ、それなら』
太宰「よし、ならこれで決まりだね」
『あ!ちょっと待って!!!』
国木田「馬鹿でかい声を出すな!五月蝿い!!」
『国木田サンもどっこいどっこいでしょ……』
Aは国木田をジト目で見たあと、思い出したかのように本題に戻る。
『さっき国木田っちが「お酒奢れ」って言ってたよね、太宰サン』
太宰「え?あぁ、それがどうかしたの……?」
次の瞬間、Aは笑顔で爆弾発言をした。
『僕にも奢って!!』
太宰「……………え??」
これには乱歩さえも少し驚いたようで眉毛を少し上げる。
ほかの面子は混乱どころではなかった。
それもそうだろう、Aの容姿はどう見ても18、19歳。
気を取り直して太宰はAに言った。
太宰「え?あの、Aちゃんって18歳くらいじゃないの……?」
しかし次の言葉は、さっきの言葉も超えるくらいには爆弾発言だった。
『僕130歳くらいだよ?100歳からはめんどくて数えるのやめちゃったけどー…たぶん130歳前後!!』
国木田「は?」
太宰「え?」
乱歩「…君不老不死なの?」
賢治「都会って凄い…」
与謝野「そんなことが可能なのかい…?」
『“メデューサ”はたぶん比喩で言われてたんだろうけど…僕紛れもないメデューサなんだよね』
太宰「え??」
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宵凪(プロフ) - ただの一般人さん» ひょえわぁ!?!?めちゃくちゃ褒めてくださる……✨✨✨めっちゃ励みになります、ほんとにありがとうございマス…!!これからも更新頑張ります、ぜひ2もよろしくお願いします〜〜!! (2023年4月20日 7時) (レス) id: 828efe0dfb (このIDを非表示/違反報告)
ただの一般人 - すっ…すごい…!!絵も物語も上手いだなんて…。宵凪さんの文の書き方と絵柄が、めっちゃ好きですちょっとわけてくれませんかお願いします(切実)カゲプロも文ストも好きなのでもう…ダメだ好きすぎた(遺言) (2023年4月20日 2時) (レス) id: 3f9059dfb5 (このIDを非表示/違反報告)
宵凪(プロフ) - りりり ( ´・ω・)(・ω・` )@受験多忙さん» りりりさんありがとうございますッッ!!㊙エピソード好評で何より……!これからも頑張りマス!応援ありがとうございます!!! (2023年2月19日 10時) (レス) id: 47abe22f42 (このIDを非表示/違反報告)
りりり ( ´・ω・)(・ω・` )@受験多忙(プロフ) - 途中で出てくる㊙エピソードと一緒に読むと更に楽しめて良いと思いました!!続編も出てるみたいなので拝見させて頂きます!あくまでもご自分のぺースで頑張ってください…!! 長文失礼いたしました! (2023年2月19日 1時) (レス) id: 287586b201 (このIDを非表示/違反報告)
りりり ( ´・ω・)(・ω・` )@受験多忙(プロフ) - 遅くなりましたが、イベント参加ありがとうございました…!! 夢主の目の設定がかっこいしテンションブチ上がってる中垣間見せるクールな一面が素敵だと思いました!! というか織田作…めっちゃ気になるし敦君の想いがどうなっちゃうのかも気になります… (2023年2月19日 1時) (レス) id: 287586b201 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宵凪 | 作成日時:2023年1月22日 12時