六話 ページ7
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あれから3年が経って、今に至るわけだが
『全っ然見つかんねーじゃねーかぁ!!!』
泊まっているホテルの自室にて大声で叫ぶ、多分部屋の外まで聞こえてると思う
何が2、3日で見つけてやるだ!言い切った自分が恥ずかしいだけじゃん!!
『あー、どこにあんだよ特級呪具は…』
いや、待てよ
もしかしてそんなもん存在しないとか?
いや、でも流石に悟がそんな嘘言うはずないし…もしかして、どっかに封印とかされてるとか?
これだけ日本中探し回って手掛かりすら見つからないとすれば、あとは海外になるけど
『んー、とりあえず悟に連絡を…』
ゾクッ
『?!な、なに今の…』
今、確かに感じた
一瞬だったけど凄く禍々しい呪力、だけどそれ以上に驚いたのはその呪力に対して懐かしいと感じてしまった自分
『…す、くな?』
無意識に出た言葉、私は小刻みに震える手でスマホに表示されている名前に向かって通話ボタンを押した
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同時刻、宮城県仙台市
「馬鹿!!やめろ!!」
「ゴクン」
特級呪物「両面宿儺の指」を回収するために来たってのに、目の前にいる男″虎杖悠二″は俺たちを守る為だとか言ってそいつを飲み込みやがった
一般人であれば確実に死ぬ
だがこいつは生身で呪霊に立ち向かって、呪力もないのに殴り掛かってた
一般人とはかけ離れた身体能力
だが万が一…
その隙にも呪霊が突っ込んでくる
「ケヒッヒヒッ」
一瞬だった、虎杖が腕を振り上げたと同時に呪霊の一部が吹き飛んだ
「ああ、やはり!!光は生で感じるに限るな!!」
「!!?…っ」
最悪だ…最悪の万が一が出てしまった
明らかに先程の虎杖と違う、体に浮き上がった紋様、特級呪物が受肉しやがった
チッ
こんな時、Aさんがいてくれれば…
「呪霊の肉などつまらん!人は!女はどこだ!!…!?…ケヒッヒヒッそうか、貴様もこの時代に生を授かったか!!何処にいる…神ノ大月妃!!」
「!!」
何がなんだかよく分からないが
奴の動きが止まった、今なら…
「動くな」
瞬時に式神を出す構えをとる
「オマエはもう人間じゃない、呪術規定に基づき虎杖悠二…オマエを呪いとして祓う」
「今、どういう状況?」
音もなく突如現れた五条先生
「なっ!?五条先生!どうしてここに」
「来る気なかったけど、観光がてら来ちゃった!で、見つかった?」
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作者名:どく。 | 作成日時:2022年10月4日 14時