十八話 ページ19
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【開始1分前でーす、ではここで歌姫先生にありがたーい激励のお言葉を頂きます】
各地にあるスピーカーから歌姫先生に無茶振りを仕掛ける悟の声が聞こえてくる
あの2人って仲が良いのか悪いのか…
いや、悪いな
そんなことを思っていると、パンダの近くにいた虎杖が近寄ってくる
「先輩、大丈夫っすか?」
『?なにが』
「いや、元々俺らって人数に入ってなかったから東堂ってやつの相手する事になった訳で…別に先輩まで危険な事しなくても…」
虎杖のその言葉を聞いて、ちょっと癪に障った私は虎杖の頭に軽くチョップをかました
「イデッ」
『先輩を甘く見過ぎだぞ、いくら″華奢で弱そう″でもないな』
華奢で弱そうってのを強調して言えば、虎杖は面食らっている
『w』
そんな虎杖がちょっと面白くて思わず笑ってしまった、まぁそんなこんなで
【それでは姉妹校交流会スタァートォ!!!】
団体戦の幕が上がった
一斉に走り出す私たち
出来るだけ虎杖の隣をキープしている私に、真希は視線を前にした状態で話し出す
「例のタイミングで索敵に長けたパンダ班と恵班に分かれる、後は頼んだぞ2人とも」
「オッス!!」『ああ』
走ってる矢先、恵の玉犬が反応した
目の前には三級の呪霊
『見た目が蜘蛛っぽいな、キモっ』
真希はすかさず構えるが、呪霊とは違う何かが近づいている事に気づいた途端
ドガァァアンッ
「ぃよぉーし!!全員いるな!!まとめてかかってこい!!」
木々を薙ぎ倒しながら突っ込んできた東堂に、間髪いれず膝蹴りをかます虎杖
「散れ!!」
真希の合図で私たちは別行動に移った
もちろん私も虎杖の膝蹴りをしたタイミングで東堂の脇腹に向かって手刀をした
とりあえず東堂との距離を取る
てか、虎杖のやついい反応してんじゃん
思わずニヤけちゃうなぁ
「いいスピードだ、Aも相変わらず良い一撃」
『そりゃ、どーも』
あのヤロ、全然効いてねーじゃん
「お返しだ1年、死ぬ気で守れ」
ゾクッ
『なんで気迫…っ』
東堂が一撃を打ち込む瞬間、虎杖の前に呪霊が割り込む、それと同時に私は近くの木に飛び移った
だけど東堂は呪霊に見向きもせず、そのまま呪霊ごと拳を打ち込んだ
『虎杖!!!』
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作者名:どく。 | 作成日時:2022年10月4日 14時